東南アジア諸国は自然災害管理における協力を強化
東南アジアにおいてタイ、ラオス、ベトナム、インドネシア、マレーシアは洪水、海岸侵食、森林火災が非常に発生しやすい地域です。タイは多くの気候変動の影響を受け、暑さと干ばつに対処しなければなりません。海面が約2m上昇すると、人口の28%とGDPの52%に影響します。インドネシアでは、上昇する海面がパーム油の生産に使用されている広大な日当たりの良い泥炭地に影響を与えます。
同様に、農業生産がメコンデルタとホン川で重要な役割を果たしているベトナムでは、2メートルの海面上昇は人々に壊滅的な影響を与えます。一方、衛星データによると、マレーシアの沿岸地域も例外ではありません。
また、衛星の画像によると、東南アジアの一部の国では森林火災のリスクも警報レベルとなっています。そのうちタイでは主に森林地帯である約600地点、カンボジアでは4,000地点以上になっています。
タイ宇宙技術開発・地理情報技術機関は、タイのカンチャナブリが火災の最も多い州で110件も発生していると述べています。タイに加え、衛星はカンボジアで4,056地点、ミャンマーで979地点、ラオスで622地点、ベトナムで166地点を記録しました。
オブザーバーによると、水上住宅と沿岸保護対策に関するオランダの取り組みは、東南アジアの激しい干満に打ち勝つ力を与えてくれます。
オランダで用いられているいくつかの戦略の一つは、25年以上にわたって国の南海岸を守ってきたロッテルダム港の近くにあるメスラント暴風雨フェンスです。この完全自動の障壁は、海面が高さ1,5mを超えると自動的に閉鎖され、海面下の地域の40%を防御します。世界で唯一の同様の暴風雨フェンスは、ロシアの聖ペテルブルク市にあります。
さらに、ASEAN防災委員会(ACDM)は国連機関、多国間金融機関、非政府組織を含む外部パートナーとの協力を過去20年間にわたって継続的に拡大しました。この取り組みは、地域の災害後に復旧する能力を構築するために、他の国との協力に対するACDMのコミットメントを示しています。
東南アジアは気候変動の最も深刻な場所の一つですが、ACDMの活動はこの地域での災害管理の発展に大きな進歩を遂げています。ただし、災害リスクの増加という状況では、まだ課題があります。共通の反応である一つのASEANという精神の下で相互協力することにより、ASEANは自然災害管理の先頭を行く組織としてこれらの課題に立ち向かい、解決する覚悟ができています。
文:ベトナムフォトジャーナル
撮影:ベトナム通信社