メコンデルタの地滑りを克服する取り組み
政治、経済、社会、防衛、安全保障、外交、持続可能な開発の観点から特に重要な戦略地域であるメコンデルタは気候変動と海面上昇の影響、地盤の沈下と低下、塩水の侵入、環境汚染、多くの都市部で発生する高潮時の洪水の問題など多くの課題に直面しています。
最近、省庁、支局、地方自治体は川岸、河床、海岸線の管理に重点を置くようになりました。そして、メディアを強化し、違反に対処し、調査を組織し、川岸、海岸線における地滑りの現状を評価し、川岸や海岸線での地滑りを防止および制御するための地図を作成しています。特に、2016年から現在まで、中央政府はメコンデルタ地域に16兆2230億ベトナムドンを投資し、218か所に長さ324キロメートルに渡って地滑り防止堤防を建設してきました。
地滑り、鉄砲水、川岸や海岸侵食による被害を抑制し、軽減するため、ベトナムの首相は地方自治体に対し、地滑りが発生している地域の世帯の生活の安定化を積極的に支援し、土砂崩れが発生すると消極的かつ予期せぬ行動をとることで人命が失われるのを避けるため、地滑りの危険性が高い地域の世帯を積極的に移転させるよう求めています。さらに、地方自治体は住民と重要なインフラの安全を確保するために、特に危険な地滑り地域への対処と克服に取り組んでいます。
同時に、首相は関係省庁に対し、この状況に至った原因をさらに分析し、視点や指針を示し、根本的、体系的に適切な条件を備えた場所で東海岸と海を整流する堤防(交通の発達と波の遮断、地滑りと浸食の防止を目的としながら、海洋埋め立てのための沖積層の保持も図る)のような基本的、系統的かつ長期的な戦略的解決策を研究し、国家資源のバランスをとって調整し、非国家資源を社会化して動員し、地滑りの防止と制御事業に投資するための適切なメカニズムと政策を持つよう指示しました。
当面の緊急課題は、グエン・フー・チョン書記長の指示の精神に従って、国民の生命と財産、国家の事業を確保し、国民の生計が「順天」で発展しつつも持続可能なものでなければならないことを保証することです。それは「単純な経済成長を追求するために進歩と社会正義を犠牲にしないこと」です。これは難しく複雑な問題ですが、強い決意、多大な努力、思い切った行動、集中力があれば徐々に改善されるでしょう。
現在、メコンデルタ地域全体には561か所の地滑りがあり、そのうち川岸には513か所で602キロメートル、海岸線には48か所で208キロメートルとなっている。注目すべきことは、この地域全体に依然として特に危険な地滑り地域が63か所(川岸に39か所で118キロメートル、海岸に24か所で86キロメートル)あり、全長は204キロメートルに及ぶ。
文:ベトナムフォトジャーナル
撮影:ベトナム通信社
訳者:ソン・タム・クエン