ムノン族の衣装

ムノン族の衣装

中央高地の少数民族と同様に、この地域で最も古い先住民族の一つ、ムノン族は伝統的な衣装は勿論、多くの独特な習慣や文化的アイデンティティを今でも守り伝えています。


健康を祈る儀式で伝統的な衣装を着たムノン族の人々。



独特の線や模様の美しい錦織の布地を作るには、綿の木を植え、綿を摘み、紡績し、染め、織るという、かなり工夫を凝らした骨の折れる作業が必要です。そして錦織の生地はようやく完成に近づきます。


 

家族のために自分で織ったり縫ったりすることは、ムノン族の女性にとって非常に重要なことです。衣裳を作る工程は綿を紡ぎ、紡績し、織って、生地を染め、特に装飾文様を縫うまでに多くの時間と労力を要します。ムノン族の女性の上着を縫うには長さ3mほどの布が必要です。袖を作る部分を切り取り、残りを約1.5mの長さにしてシャツの身頃を作ります。この部分を縦に2倍にして、後ろ身頃が前身頃よりも長くなるようにします。2つ折りにして、前身頃に頭部を入れるための円い穴を開けます。さらに、衣装の配色も非常に重要なステップです。強い色とブロックの配列は衣装が伝統的な美しさと現代的な美しさを共に保つのに役立ちます。したがって、各製品には素材として大きな価値があります。

 ムノン族の女性は衣装だけでなく、アクセサリーとのコーディネートにも細心の注意を払っています。彼女たちはしばしば木や銀で作られたかなり大きなイヤリングをして、その下には銅や金、銀の花のペア、さらにいくつかの小さなガラガラをぶら下げています。その他、ネックレス、ビーズのブレスレット、シルバーやブロンズ、そして水牛の角の指輪もムノン族の女性の間で非常に人気があります。


 


ムノン族の男性の普段着は褌とアオザイです。上着は丸襟、肩までの長さで、ボタンで留め、胸の一部が開いています。上着は開き、後ろが前より少し長く、裾に柄があしらわれています。褌は腰にきれいに巻かれ、前後の飾り房の長さは30cm〜50cmです。しかし、日常的には労働の便宜上、短パンと半袖シャツを着用することが多いようです。



 

祝祭の際には、村の長老、祝祭者、祈祷師は花柄の褌、ゴングを叩く人は花柄の褌で上着は着ず、演技に参加する女性はゴングを演奏したり、踊ったり、歌ったりするのに便利な花柄のドレスとブレザーを着用します。お祭りに訪れた男性は褌、女性はスカートと上着を着ます。

 今日、ムノン族の伝統的な衣装とアクセサリーはお祭りや伝統的な儀式、また家族が客を歓迎する際に使用されています。


健康を祈る儀式で伝統的な衣装を着るムノン族の人々。


文:ガン・ハー

撮影:コン・ダット

訳者:ソン・タム・クエン



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