ベトナム南部海域の真珠の島々

ベトナム南部海域の真珠の島々

 

フーコック、ナムズ、コンダオはベトナムの南部海域にある3つの有名な群島で、地域および世界の観光に関する近年の世論調査で常に名前が挙げられています。これら3つの場所は野生的でエキゾチックな自然の美しさ、豊かな海洋文化のアイデンティティ、そして漁業の可能性における優れた強みから「真珠の島」として知られ、ベトナムの海洋経済発展への投資の原動力となっています。その中でも海洋観光が主導的な役割を果たしています。


 フーコックは現在ベトナムで最初で唯一の海上都市レベルの行政単位です。フーコック市はキエンザン省に属し、総面積573㎢の大小22の島からなる群島で、そのうち最大のフーコック島は面積567㎢です。

グランドワールド・フーコック - 上空から見た眠らない街。
撮影: チュオン・フー・コック


 フーコックには青い海、白い砂浜、金色の太陽、そして海岸に歌を届ける四季折々の波と戯れるために海まで広がる原生林のきらめく美しさがあります。自然は今もなお惜しみなくフーコックにザイビーチ、チュオン ビーチ、サオ ビーチなどの美しいビーチを与え、海の野生の要素とフーコック国立公園の神秘との調和の美しさを備えています。 

フーコック島は国内外の観光客を惹きつけるだけでなく、観光に投資する多くの企業の目的地でもあります。Vingroup、Sungroup、BIM group、CEOgroup、MIKgroup、Milltol などの国内外の大企業が投資し、Vinpearl Land, Sun World Hon Thom Nature Park, Vinpearl Safariなどの豪華で高級なホテル、観光地、リゾート、エンターテイメントで「人魚」を美しく飾っています。 

 
 

伝統的な文化、伝統的な職業、特に釣りも、フーコック島を探索する観光客にとって魅力的なハイライトです。 ヌォクマム(魚醤)や胡椒などのフーコック島の有名な農産物ブランドは国内外で有名です。特に、フーコック各地の魚醤工場と胡椒園は、観光客が訪れて体験できるユニークな観光地となっています。 

 

真珠のフーコック島を訪れる観光客は、毎朝早朝に大量の魚がアントイ漁港に水揚げされる光景を目にする機会もあります。アントイ漁港は政府が約1500億ドンを投資し、港を通過する貨物の規模は年間50万トンから70万トン、乗客数は年間約36万人に達しています。これにより、フーコック島が西海の水産物流センターとしての役割を果たし、この諸島の経済発展の促進に貢献しています。

 
ナムズ諸島はキエンザン省キエンハイ島地区に属しています。かつてベトナムで最も美しい10つの島の一つに選ばれたこの美しい群島は、フーコック市の南東に位置し、大小21の島の総面積は約1054ヘクタールで、そのうち11の島に住民が住んでいます。近年、この美しく自然のままの諸島は多くの人に知られるようになりました。各島には非常にスリリングで魅力的な伝説があり、訪問客は探検への好奇心をさらに高めます。

ナムズ島の空と海、そして大小の島々が交互に連なる。撮影:ルウ・チョン・ダッ


 青い海、白い砂浜、金色の太陽、サンゴ礁、色とりどりの魚の群れ、様々な新鮮な魚介類など、自然のままの魅力的な美しさを誇るナムズ諸島は、市の中心部にある南海のミニチュア ハロン湾に例えられ、訪れた人々に興味深い体験をもたらします。 

フーコック島とは異なり、ナムズ諸島に来ると観光客は島の人々と一緒に食事をし、一緒に住み、海と密接に結びついた生活を体験し、探索することができます。ここでは、島に住む漁師のガイドによる本格的な海洋エコツアーに実際に参加することができます。有名な旅行ウェブサイト「カルチャー・トリップ」はかつてナムズ諸島のケイメンビーチについて「あの場所を楽園以外に何と呼んでいいのか分からない!」とコメントしたことがあります。 



ナムズ諸島観光では登山、サンゴを見るためのスキューバ ダイビング、​​海釣り、新鮮な魚介類の楽しみ、さらには数十年の歴史がある漁師体験など、エキサイティングで楽しい経験をする機会もあります。

 

オーシャンビューのヴィラは、高級リゾート「シックス センシズ コン ダオ」の
自然に近いスタイルとなっている。撮影:レー・ミン/ベトナム人観光客。
撮影:レー・ミン/ベトナムフォトジャーナル


アーモンドの並木は、フランス植民地時代の「この世の地獄」から
反米抵抗戦争でこの島地区が隆盛を極め、今日の観光客の「楽園」に至るまでを目撃
する「生き証人」のようなもの。
撮影:バオ・ウエン/ベトナムフォトジャーナル

コンダオはバリア・ブンタウ省にある諸島で、総面積76㎢ の大小16の島があり、その中で最大の島は面積51,52㎢のコンダオ島です。

 

2つの有名な旅行雑誌ロンリー プラネット(オーストラリア)とトラベル アンド レジャー(アメリカ)はかつて、コンダオを地球上で「最も神秘的」で「最も魅力的な」島と呼びました。これら2つの雑誌の編集者は、1975 年からほぼ50年を経て、コンダオは「地上の地獄」から観光客の「楽園」へと見事に変貌し、今日では独特な海洋生態系をそのままの形で保存するという変化の旅を続けてきたとコメントしました。 

 

1975年以前、フランス植民地時代およびベトナム共和国政権下では、コンダオにはベトナム愛国者と革命家たちを投獄し拷問する世界で最も過酷な独房の刑務所があったため、かつては「この世の地獄」と考えられていました。

 

今日、コンダオを訪れた人々は、ベトナム革命の英雄的かつ悲劇的な歴史的時代を追体験することになります。この「この世の地獄」では、100年以上(1862年から1975年まで)、国を救うためのフランスとアメリカに対する二度の抵抗戦争を通じて、約2万人のベトナム愛国者が投獄、拷問、犠牲となり、真実が明らかになった時、全世界に衝撃を与えました。

ホンバイカインはコンダオ諸島の16の島の中で2番目に大きな島で、島全体が熱帯雨林に覆われている。撮影:タット・ソン/ベトナムフォトジャーナル


1975年に国が完全に解放された後、コンダオは徐々にベトナムの観光、文化、精神性、歴史の魅力的でユニークな訪問先へと変わりました。現在のコンダオはコンダオ刑務所の訪問、ハンズオン墓地での線香、水泳、スキューバダイビング、​​サンゴ観察、森の散歩、ウミガメの産卵観察などのツアーで有名です。


観光客を魅了するビーチがたくさんあるコンダオ。
撮影:コンダオ国家公園の資料



毎年、コンダオには何十万人もの観光客が訪れ、長く自然のままのビーチでリラックスし、自然がこの場所に与えた海と空の驚くべき美しさを鑑賞します。希少で美しく手付かずの自然景観と、特別な文化的、歴史的価値を持つコンダオは、今日では「地上の地獄」から地球上で最も魅力的な場所、世界でも稀な場所へと急速に変貌しつつあり、 一度訪れる機会に恵まれた人々が、いつかまた訪れたいと思わせる世界でも稀な場所です。


  • 文:トン・ティエン
    撮影:バオ・ウエン、レー・ミン、チュオン・フー・コック、ルウ・チョン・ダット、コンダオ国家公園の資料
  • 訳者:ソン・タム・クエン
  • デザイン:ダン・ティエン

 


 


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