ベトナムは誰も置き去りにしない

ベトナムは誰も置き去りにしない

多くの票数を獲得し、2014年から2016年と2023年から2025年の二期にわたって国連人権理事会理事国になったことは、ベトナムの人権保障における責任と成果が認められた明確な証です。ベトナムは長期にわたる影響を伴う多くの戦争を経験し、依然として社会経済生活が困難な状態にありますが、ベトナムの党、国家、政府は平和で豊かで幸せな国を築くために、常に「誰一人取り残さない」という約束を果たす不断の努力を続けています。

BridgeFest2022音楽祭およびコミュニティ・コネクションにおける
ベトナム・トランスジェンダー・ネットワークのコミュニティ活動。
撮影:資料


人権-ベトナムの素晴らしい現実

 

2015年の改正民法でトランスジェンダーである権利が正式に認められてからほぼ10年が経ちましたが、ベトナム・トランスジェンダー・ネットワーク(VNTG)理事会のブー・ホアン・マイ・チャウさんは、その「歴史的瞬間」について、言葉では言い表せない幸福な感情を今でも覚えています。


当時、ベトナムは不幸にも性別または性自認に先天的欠陥を持つトランスジェンダーの人々の権利を認めた世界で62番目、アジアでは11番目の国でした。

ヴー・ホアン・マイ・チャウさんとベトナムのトランスジェンダーコミュニティーの人々にとって、これからはトランスジェンダーの人々の権利が法律で認められ、彼らの尊厳と人権が尊重され、偏見や差別から保護され、平等に扱われることになり、どの人間も自信を持って生き、社会に有益に貢献することができるようになりました。


 


ベトナムの多くの成果や進歩の中で、地域の他の諸国と比べて、私が感銘を受けているのは貧困削減の取り組みです。ベトナムの極度の貧困率は、1990年代の約40%のピークから2020年には5%未満にまで低下しました。これは驚くべき変化です。

「ケイトリン・ヴィーゼン氏、元国連開発計画(UNDP)ベトナム駐在首席代表」


現在、チャウさんは子供のモデルを紹介する専門会社でのトレーニングが主な仕事ですが、ベトナム初のトランスジェンダー・コミュニティ専用の専門クリニック「RUBYクリニック」の設立など、トランスジェンダーを支援する活動やプロジェクトにも熱心に取り組んでいます。これはチャウさんだけの取り組みではなく、トランスジェンダーの人々が社会の他のグループと同様に医療サービスを平等に受けることができる政策の進歩を示しています。

もう一つの素晴らしい話は、薬物使用者コミュニティのHIV予防と治療を専門とするボランティア組織、ホアン・マイ・シェルターのリーダーであるグエン・ティ・チャンさんのケースです。グエン・ティ・チャンさんも、2019年3月8日に全国のHIV/AIDS陽性者が治療のためにARV薬の使用を健康保険基金から正式に許可されたことに言及し、感情を抑えることができませんでした。この政策の施行により、当時ベトナムはHIV/AIDS治療サービスの支払いに健康保険を通じて国内資金を動員する唯一の国となった。その結果、HIV感染者は全国63の省と市にある188の治療施設で治療のためにARV薬を簡単に利用できるようになりました。さらに、健康保険法はHIV/AIDSと共に生きる人々と他の病気を持つ人々を区別していないため、HIV/AIDSの人々が健康保険に加入し、他の病気を持つ人々と同じ健康診断や治療体制を享受できるという素晴らしい条件に恵まれました。これにより、患者、家族、社会の支払い負担が軽減されます。



社会開発研究所(ISDS)所長のクワット・トゥ・ホン博士によると、2006年に公布された後天性免疫不全症候群(HIV/AIDS)の原因となるウイルス感染症の予防および管理に関する法律によりHIVとともに生きる人々は平等に扱われるべきであると断言しています。 この法律はまた、HIV 感染者に対する差別的行為を禁止しています。また、2010年の障害者法は障害者に対する差別的行為を禁止し、障害者が労働に参加し、地域社会に貢献するための平等な条件を作り出すための多くの法規定を設けています。

クアット・トゥ・ホン博士は「これらはすべて、法的および政策の枠組みにおける進歩的な変化であり、ベトナム政府が恵まれない人々を支援するための政策を革新し続けていることを示している」と述べました。



これらの素晴らしい事実は、ベトナムにおける人権の保障にいつでもどこでも常に関心が寄せられていることを示しています。国民全体、特に恵まれない人々、貧しい人々、多くの困難に直面している遠隔地の貧しい少数民族同胞の経済、文化、社会、教育、医療や健康生活のあらゆる側面を改善するために、党と国家が適時かつ効果的な方法で多くのガイドラインや政策を発布しているのは言うまでもありません。


人権問題を自己実現的な目標として見る


新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的大流行が深刻な状況にあったとき、新型コロナウイルス感染症に罹患したイギリス人パイロットの命を救ったベトナム人医師の話は、多くの国際紙で命を救う奇跡とベトナム人の高貴な行動として取り上げられました。


海外メディアはベトナムの病院のベッドにいるのスティーブン・キャメロン氏から聞いた話を次のように引用しました。もし私が地球上の他の場所にいたら、私は死んでいたでしょう。なぜなら、30日間寝たきりになった後、普通なら呼吸器を切られてしまうからです。私はベトナム人の心をとても尊敬しています。 そして、私の命を救うために尽力してくれた医師たちに本当に感謝しています。


ダ・ナン市で外国人を対象に新型コロナウイルス検査を実施するベトナム。
撮影:タイン・ホア/ベトナムフォトジャーナル



ホーチミン国立政治学院の人権研究研究所の元所長であるカオ・ドゥック・タイ博士によると、これはベトナム国家とベトナム国民は人権を保障する精神と努力を持っているだけでなく、その権利を超えた、人類愛、寛容、子供たちへの愛の精神を持っているという証明だそうです。

 

ベトナムが国連人権理事会のメンバーになりたいという願望は三つの目標を達成することを目指しています。まず、ベトナムは人権の履行を確認したい、第二にベトナムはその価値観を広めたい、第三にベトナムは現時代の価値観に対する新たな人権意識を示したいと考えています。

 

外交政策において、ベトナムは共通の価値観と世界的な進歩的価値観に近づくために、社会政治体制や発展レベルに関係なく、すべての国と友好関係を築きたいと考えています。

 

ベトナムが人権理事会のメンバーになるということは、ベトナムにおける人権を保障する仕組みを持つこととイデオロギーの形成を意味します。文書に関して言えば、ベトナムは人権に関するあらゆる国際文書を保有しています。ベトナムは、法律と機関および組織の両方を含むメカニズムを確立しました。



アントニオ・グテーレス国連事務総長のベトナムに対する最新の評価は次の通りです。「ベトナムは国連の重要なパートナーであり、国連平和維持活動に多くの実質的かつ効果的な貢献を行ってきました。世界の平和、持続可能な開発、人権を促進するには、この良好な関係を今後さらに強化する必要があります」


2022年、ベトナムはジェンダー平等と女性と女児へのエンパワーメントに関する国連の目標の実施において世界で最も優れた10カ国の一つとして認められる。


フランス人のベトナム友好協会の元書記長であるジャン・ピエール・アルシャンボー氏も「人権の確実な保障は、ベトナムにおけるドイモイの成果の一つです。ベトナムの人権保障の分野で達成された成果は否定できない」と述べました。

 

カオ・ドゥク・タイ博士によると、ベトナムがこのような人権上の成果を達成できたのは人権、外交、国際統合への取り組みにおける考え方の変化によるものでです。ベトナムの新しい認識は人権を人類、寛容、愛の精神である現在の時代の価値観と結びつけ、努力すべき目標であると考えることです。


ベトナムは南スーダンと中央アフリカ共和国の平和維持軍に参加。
撮影:資料

文:タオ・ヴィー

撮影:コン・ダットとベトナムフォトジャーナルの資料

訳者:ソン・タム・クエン




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