ベンチェ省には国内最大かつ最古のココナッツ栽培地域があり、全国的に有名な「ココナッツランド」として知られています。ココナッツの国の人々は、ココナッツから作られる製品、食べ物、飲み物に加えて、果実がすべて収穫された後、または古くなったココナッツの木の他の部分を利用して、家庭用品や美しい美術品を作っています。

コンフンに住んでいる世帯はそれほど多くありませんが、コンフンの「ココナッツの島」のほぼ全員がココナッツの木から製品や家庭用品を作る大工仕事について多かれ少なかれ知っています。大規模な生産施設となるため、コンフン観光地に伸びる道路沿いにチュオンフー、タインダット、アインズオン、ベンチェココナッツ手工芸品施設などの十数か所の作業所が立地し、週に数千個の生産能力と製品、デザイン、種類の多様性を備えています。

コンフンに長く住んでいる人々によると、ヤシの木の部分を使って日常生活用品を作ることは古くからあったそうです。ココナッツの木が古くなったり、天候によって折れたりすると、人々は折れたココナッツの幹を利用して箸やスプーンを作っていました。その後、観光客がコンフンに遊びに来て、何か目を引くものを見つけて買いたいと頼むことがあり、徐々に需要が高まって手工芸品の職業となり、今日まで発展してきました。

私たちは、チュオン・コン・ドゥックさんのチュオンフー作業所に立ち寄りましたがドゥックさんは園で生産されるココナッツ製品の色を付けていました。これらの手工芸品に使用される色はココナッツオイル、または食用油で調理したキャンドルワックスで、その目的は製品の木の色、美観、そして製品の輝きを生み出すことです。

ドゥックさんによると、製品に色を付け、磨き、乾燥させるという作業は、製品の製造プロセスの中で最も心が穏やかになるステップだそうです。

また、この仕事で最も大変な工程はヤシの木を川から運び、特定の製品を成形する前に木材を鋸で切って原材料を取り分けることだそうです。しかし、今日では、鋸、グラインダー、トリマー、切断機の使用により、このプロセスが容易になり、製品数も増加しました。

今日、ベンチェ省や観光地につながる多くの主要道路で、観光客はココナッツから作られた製品や手工芸品を販売する多くの店をよく見かけることがあり、また、ココナッツ製品やココナッツの木製品から作られた食器でレストラン、ホテル、ホームステイスの装飾が行われるようになりました。これらは製品の消費源をもたらし、観光客にとって非常に環境に優しく、ベンチェのココナッツ観光の印象深いハイライトとなっています。

• 文：ソン・ギア

• 撮影：グエン・ルアン

• 訳者：ソン・タム・クエン