チュオン・タイン・トゥン博士 社会に貢献する科学者

チュオン・タイン・トゥン博士 社会に貢献する科学者

 

「私が医師だったら患者一人一人を治療し、製薬研究者として新薬を開発できれば社会全体の役に立てると考えました」とフェニカ大学(ハノイ)薬学部新薬研究グループ長のチュオン・タイン・トゥン博士が語りました。そのような考えのもと、トゥン博士と彼の同僚は社会にとって有意義な多くのプロジェクトを実施してきました。 

科学研究と医薬品研究プロジェクトの道はトゥン博士の情熱であり、研究、仕事、そして献身的な旅でもあります。12年生のとき、化学の分野において省レベルで2位、全国レベルで3位を獲得しました。ハノイ薬科大学で学んでいる間、彼は常に青年組合の役員として活動し、優秀な学生でした。また、韓国政府優秀留学生奨学金(GSFS)を受けていました。

その後、コペンハーゲン大学(デンマーク)で博士号取得を目指しました。 ここで医学と薬学を学び、研究手法を習得し、国際的に有名な医学および薬学修士の指導の下で研究を行うことができました。デンマークでの博士課程の研究中に、抗生物質の代替品を見つけるために、細菌の伝達経路 (クオラム センシング) を阻害する薬剤の研究を開始しました。博士はパム・スムボム教授の指導の下、特権サブストラクチャ (pDOS) に基づいた新しい多様性指向型合成 (DOS) ルートも開発しました。


さらに、ジョン・ニールセン教授とソーレン・B・クリステンセン教授の下で、新しい薬剤設計法(レゴにインスピレーションを得た薬剤設計)と新しいフッ素化反応の発見に関する論文を提出し、コペンハーゲン大学で博士号を取得しました。2017年に博士論文を完成させたトゥン博士は、フィンランドのヘルシンキ大学で客員講師として働き始めました。米国衛生研究所(NIH)から資金提供を受け、助教授として米国に留学しました。トゥン博士は2件の国際特許を取得し、1冊の教科書を編集し、国際雑誌に掲載された医学および製薬技術の分野の科学著作物40件を有しています。 

2019年、トゥン博士はフェニカ大学で働くためベトナムに戻り、そこで医薬品プロジェクトを育て開発するのに適した土地を手に入れ、研究結果をベトナムの医学と薬学の実践に応用しています。学生の教育と訓練に参加し、同僚とともに医薬品プロジェクトを実施しながら、自分の研究グループを拡大、発展させてベトナムの合成医学分野の先駆的な研究グループにしたいと考えています。また、ベトナムのための医薬品プロジェクトを実施するために、国際的な研究資金を結び付け、世界をリードする教授やノーベル賞受賞科学者からの支援と指導を求めてきました。 

「青少年ボランティアとボランティアのための政策」をテーマとした2024年の全国フォーラムで、中央青少年同盟の青少年政策・法律諮問委員会を立ち上げた際、トゥン博士はフェニカ大学薬学部の書記兼講師として政府、政策、法律へのアドバイスにおいてベトナムの若者に自分の青春を貢献したいという願望を持ってコンサルティンググループに加わりました。

 

トゥン博士は研究室での研究、同僚との薬剤調製プロジェクトへの参加、学生への授業の指導や青年組合の活動への参加など仕事のスケジュールは非常に多忙ですが、それでも地域のボランティア活動に時間を割いています。

それら多大なる貢献により、トゥン博士は多くの賞と称号を獲得しました。しかし、ベトナムで展開されている医薬品プロジェクトを実現して地域社会に価値をもたらすことが彼の願望です。博士はまた、人々に最高の医療とサポートを提供するために、医療業界とともに自分の力の一部を捧げたいと考えています。

文:ビック・ヴァン

撮影:タット・ソンと資料

訳者:ソン・タム・クエン



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