クアンホの食卓 キンバックの人々の文化的生活様式

クアンホの食卓 キンバックの人々の文化的生活様式

テトが訪れ、春が来ると、クアンホの歌手たちは互いに誘い合って祭りで歌を披露し、その後、互いに家に招き、心のこもった食事を共にします。その食事は、バクニン省キンバク地方の伝統に従って丁寧に用意されます。クアンホの生活において、歌声や礼儀作法が主要な役割を果たしており、遠方から訪れた男女の歌い手をもてなす食卓もまた、独特の文化であり、世代を超えて受け継がれてきた行動規範や礼儀作法を表すものなのです。


春の最初の歌会の後、歌仲間を家に迎え入れるホアイチュンの人々。

ホアイチュン(バクニン省リエンバオ村)は、49の古いクアンホ村の一つで、多くの家庭が今もなおクアンホの伝統を守り続けています。代表的なのは、6世代にわたり遺産と深くかかわってきたズオン家です。ズオン・ヴァン・クエン氏とグエン・ティ・ハップ氏夫妻は、村の古いクアンホ伝統を代表する顔でした。ホアイチュン・クアンホ倶楽部副会長のズオン・ドゥック・タン氏は家族の伝統を受け継ぎ、現在、演唱様式の復元やクアンホ遺産を一般の人々に広く紹介する努力を重ねています。

何世代にもわたりクアンホ式食卓作りの習慣を守り続けるホアイチュン村落のズオン家。

 

タン氏によれば、伝統的なクアンホ式食卓を準備することは一朝一夕にはできません。お年寄りによると、食事に使う鶏は三年間にわたり厳格な手順で育てるそうです。鶏は飼育され、去勢され、さらに籠に入れて太らせ、リム祭りの時期に友人をもてなすために供されるのです。男女の歌い手が自ら鶏を育てて宴を準備しなければならないのは、クアンホの伝統における心遣い、責任感、そして思慮深さを示すものです。


 

クアンホ式の食卓は、家庭の状況に応じて一段または三段に並べられることがあります。しかし、必ず用意される四つの主菜は、鶏肉、ゾー・チャー(ベトナム式ハム・ソーセージ)、鳩の煮込み、そして茹でた豚の舌です。さらに、主人は季節や条件に応じて、心臓や腎臓の炒め物、魚や肉のソテーなどの副菜を用意します。特筆すべきは、魚をすり身にしてチャー(揚げ団子)にすることもあります。このように主な材料を「隠す」ことで、歌仲間が次回に同じような豪華な魚料理を用意できなくてもプレッシャーや不安を感じずに済みます。これは、クアンホの人々の非常に洗練された心遣いを示すものです。

バクニン省リエンバオ村ホアイチュン村落の人々が春祭りの期間中に用意する伝統的なクアンホ式の食卓。

 
標準的なクアンホ式食卓には塩味の料理に加えて、鳩の煮込み、ミックス野菜スープ、バナナと豆と豚バラ肉(またはタニシ)のスープ、そして豚足と筍のスープという四つの椀が必ず並びます。昔からの習わしでは、「食卓の上に塩の皿を置き、下に漬物の皿を置く」とされ、この二品は必ず登場します。かつて、ズオン・ヴァン・クエン歌手は19品もの料理を並べた食卓を用意したことがあり、これはホアイチュンの人々が歌仲間を大切にし、丹念に心を込めて用意する姿勢の証です。

春祭りの期間中、ホアイチュン村落の人々の伝統的なクアンホ式の食卓。

 
クアンホの人々は主たる食事だけでなく、深夜に「副宴」や「水宴」を開催します。これは、長時間続く歌会に備えて、お茶と菓子で気分を高める宴です。各村のクアンホごとに準備の仕方は異なりますが、いずれも地元ならではの最も美味しい、特色ある料理を持ち寄って友人をもてなすという精神を守り続けています。 
クアンホ文化は、ホアイチュン村落コミュニティによって今も保存され、広められ続けている。

「昔から受け継がれてきたクアンホの歌の伝統は、手間がかかり多くの作法を伴いますが、それこそが保存すべき特別な文化的価値でもあります」とズオン・ドゥック・タン氏は強調しました。彼は、ホアイチュンのクアンホコミュニティがこれらの美しい伝統を守り続け、クアンホの食文化が今後も発展し続けるよう努力していると述べていました。


文、撮影:ヴィエット・クオン/ベトナムフォトジャーナル


 


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