ホワイトハウスで会見したトランプ大統領は、渡航制限や感染者の隔離といった対策をすでに実施したとして「我が国は対応する用意ができている。疫病の蔓延に対し、必要な措置はすべてとれるようにしてある。蔓延すればの話だが」と強調しました。
ウイルスに効果のあるワクチンの開発については「順調に進んでいる。医師と話したところ、かなり早期に開発できるものだと考えている」と述べました。ただワクチン開発を手掛ける米国立衛生研究所(NIH)は、開発に少なくとも数カ月かかり、その後臨床試験を経て一般に出回るのは1年以上先との見方を示しています。
トランプ大統領はさらに、ペンス副大統領がウイルス対策の陣頭指揮を執ると発表しました。現在感染が拡大しつつあるイタリアや韓国といった国にも渡航制限をかけるかとの問いには「現状では適切なタイミングではない」と答えました。
また米国内での感染が拡大した場合に備えて「大量の」マスクを発注したとも明かしました。トランプ氏自身は国境を厳重に管理しているためマスクが必要な事態になるとは思わないとしながらも、「最悪のシナリオを想定している。先手を取った対策を講じなくてはならない」と述べました。
米国内での感染者については「ほとんどが回復している」と説明しました。クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の乗客だった患者も、「隔離中で、快方に向かっている」としました。
一方、会見に同席したCDC=米疾病対策センターの幹部は、米国民に対し、今後も新たな感染者が出ることを想定しておくよう呼びかけました。そのうえで企業や医療施設、大学、学校などで感染拡大を防ぐ取り組みを行う絶好のタイミングだと指摘しました。
ソース:VOV