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肖像

ルオン・ディン・ズン監督:美しい映像と特異なストーリー

 最初の映画「父と息子」はベトナム映画の代表として第90回アカデミー賞にノミネートされ、アジアの最優秀映画賞を受賞しました。監督のルオン・ディン・ズン(Luong Dinh Dung)は、国際舞台でベトナム映画のブランドをという願望を胸に抱いて、新しい映画のプロジェクトに取り組み続けています。

「映画は
社会変革のための強力な発射台」

ルオン・ディン・ズン監督

ルオン・ディン・ズンの告白の中で、彼は「人生の借金を払う」ために映画を作ったと語りました。そして、映画「父と息子」は人生への最初の恩返しです。


彼が返済という言葉に言及しているのは、恐らく今日の有名な監督ルオン・ディン・ズンが過去に「悪い息子」だったことを知っている人はほとんどいないからでしょう。周りの人々の優しさ、特に母親の限りない愛と寛容のおかげで、不良の若者ルオン・ディン・ズンは善行を積む人となりました。こういう結果をもたらしたのは、おそらく彼が人生にやり残した使命を持っているからです。芸術の使命は、人々が現在を生きる助けとなることだと言われています。そして、ルオン・ディン・ズン監督は人々の感情を動かす映画を制作することでその使命を果たしています。

ルオン・ディン・ズン監督は映画「父と息子」のインスピレーションについて説明してくれました。6歳の時、父とトゥエン・クアン省に向かう途中で18歳の息子が実の父を殴打する場面に出くわしました。立ち止まって、殴られた父親に警察に通報しなかった理由を尋ねたところ、息子は酔っ払っていたので私を殴ったが、酒がきれると子供は変わると思ったと言いました。 「私は長い間その話に恐れを抱き、悩まされていました。私は成長するとともに、社会で他の多くのつらい話を目にし続けました」とルオン・ディン・ズン監督は回想しました。
 
ルオン・ディン・ズン氏は1973年にベトナムのトゥエン・クアン省で生まれた脚本家、監督。監督になる前は金鉱掘り、ルビーの採掘、機械労働者、炉労働者、武道の教師など様々な仕事に従事してきた。


第36回イラン国際映画祭で「最優秀アジア映画賞」を受賞するルオン・ディン・ズン監督。


映画「父と息子」の子役と一緒に写真を撮るルオン・ディン・ズン監督。


映画「578:狂人の弾丸」のキャストと一緒に写真を撮るルオン・ディン・ズン監督。
 

ルオン・ディン・ズン監督はいたずらっ子の苦痛、真面目な男が苦しめられた心理を
これまで以上に本物で感情的にするために映画の中で表現した。

そのため、忙しい生活の中で忘れている人々に人間性を呼び起こして欲しいという思いから映画「父と息子」が生まれました。父親の愛や母親の愛は素晴らしく、とても神聖なものです。 ズン監督は「映画では飛行機に乗るという夢の部分があります。母を一度飛行機に乗せたいという夢を私も持っていましたが、それができずに母が亡くなりました」と語りました。

ルオン・ディン・ズン監督はいたずらっ子の苦痛、真面目な男が苦しめられた心理をこれまで以上に本物で感情的にするために映画の中で表現しました。
「ルオン・ディン・ズン監督の人生経験は非常に強い」とズン監督の同僚、マイク・ニューウェル監督(ハリー・ポッターと炎のゴブレット、プリンス・オブ・ペルシャ、フォー・ウェディングと葬儀...)もコメントしているように、ズン監督が非常に豊かで多様な人生を送る糧となっているのは、長い年月にわたる苦難と窮乏の中でどろどろした浮き沈みの人生経験です。

「ルオン・ディン・ズン氏は
美しい画像と特異な物語の制作者です」
(マイク・ニューウェル監督)

 
映画プロジェクト「578:狂人の弾丸」は物議を醸すトピックで、多くの人が制作を拒んだが、それでもズン監督はそれをやろうと決心し、このプロジェクトに大きな希望さえも賭けました。
映画を通して、ルオン・ディン・ズン監督は児童の性的虐待を防ぐ必要があるという強いメッセージを社会に伝えたいと考えています。「私は映画製作者なので、映画自体を使って話をしたいと思っています。映画は社会変革の強力な出発点だからです」と彼は語りました。

ズン監督は父親の怒り、犠牲者の痛み、そして時には永続的な心理的損傷による小児性愛をテーマにした映画を制作しました。「私たちの映画 - 私たちの声 - 私たちの映画を作る - 私たちの声を上げる」このメッセージで映画「578:狂人の弾丸」がコミュニティ全体の声になることを望んでいます。
「ルオン・ディン・ズン監督のクオリティ」もフレームを通して強く表現されています。そのため、彼の映画はしばしば視覚的に非常に強い印象を与えます。映画「父と息子」の場合、小さな人間の悲しいイメージは、自然と植物の詩的で魅力的なフレームによってバランスがとられています。そして映画「578:狂人の弾丸」では、話の流れに予想外の要素がたくさん含まれているだけでなく、ベトナムの雄大な自然の風景によって視覚的な満足感を与えています。


映画「父と息子」は、忙しい生活の中で忘れている人に人間性を
呼び起こしたいという思いから生まれた。父の愛や母の愛は
素晴らしく、とても神聖なものである。



映画「父と息子」の撮影シーン。


映画「578:狂人の弾丸」の撮影シーン。


映画「578:狂人の弾丸」はさまざまな省で撮影された。
写真はチャン・アン地域(ニン・ビン省)での撮影シーン。


映画「578:狂人の弾丸」のシーンの画像と色彩:狂人のショットは奇妙で特別であり、
ハリウッドらしいが、やはりアジアの特徴がある。



映画「578:狂人の弾丸」の一シーン。


「私たちの映画-私たちの声-私たちの映画を作る- 私たちの声を上げる」、
このメッセージで映画「578:狂人の弾丸」がコミュニティ全体の声になることを望んでいるルオン・ディン・ズン監督。


アベンジャーズ:エイジ・オブ・ウルトロン、スノーピアスなどの
多くの韓国とハリウッドの大ヒット作に参加したオー・シー・ヤング監督が率いる韓国のアクション
映画の専門家のチームによって制作されたアクションシーン。

12歳のとき、先生はウサギについての課題を出し、ルオン・ディン・ズンは座って詩を書いた。詩を読んだ後、教師は他の人の詩をコピーしたと思い、ズンに1点しか与えなかった。彼は濡れ衣に不満を持ち、家に帰って母親に話すと「あなたが先生に他の人の詩をコピーしたと誤解されたのは、あなたがとても良い詩を書いたと言うことですよ」と母親から励ましを受けた。



ルオン・ディン・ズン監督の話によると、彼が少年だった頃、写真が大好きで、機会があれば何時間も座って写真を見ることができました。

彼にとって最も多くの芸術的なインスピレーションを与えてくれた両親の思い出を話してくれました。「私の母は民謡を詠むだけでなく、その歌のイメージについても私に分かるように説明してくれました。私の父は、子供たちが寝坊をすると、起こさずにとてもシンプルな歌詞の歌を大声で歌います。末っ子の私はじっと動かずにそれらの詩からのイメージを想像し始めました。不良だった頃、両親からのイメージへの情熱で育ったのかもしれません」

ルオン・ディン・ズン監督の映画の特徴ある詩と音楽も特別なポイントです。彼の映画「父と息子」の詩は他の多くのベトナム映画と比較して明確に評価されています。また、多くの人が映画の中に詩と見なすことができるフレームがあると評価していますす。

ズン監督の芸術的な道は、おそらく彼が12歳の少年だった時から始まりました。その年、教師はウサギに関する課題を出し、ルオン・ディン・ズンは座って詩を書きました。詩を読んだ後、先生は他の人の詩をコピーしたと思い、ズンに1点しか与えませんでした。彼は濡れ衣に不満を持ち、母親に話すと「あなたが先生に他の人の詩をコピーしたと誤解されたのは、あなたがとても良い詩を書いたと言うことですよ」と母親から励ましを受けました。


母親からのこの励ましで、彼はより多くの詩を書くようになり、新聞に投稿し、面白くない時にはいつも執筆の仕事をするのが好きでした。1997年、セメント運搬の労働者として働いている間、小説「TheHomelessGirls」を出版しました。 さらに5年後、58の詩と24の短編小説を含むアンソロジー「太陽に行こう」を出版しました。

「映画は制作者の色を帯びた影のようなものです」

ルオン・ディン・ズンは監督としての彼の人生経験を語った。

 

 
多くの専門家や投資家は映画「父と息子」の脚本に外国人の監督を雇えばできると言いました。「映画『578:狂人の弾丸』では私はこんな風に書いた、それはただ紙に書かれているだけと誰かが言いました。ベテランの監督でさえこの映画を作るのは難しく、映画の撮影が終わってから、私だけがこのアイデアができると言いました」と語りました。

受賞を目指して多くの国から何千人もの人々が参加した第36回イラン国際映画祭で映画「父と息子」は「ベストアジア映画賞」を獲得した時、ルオン・ディン・ズン監督は意気揚々とし「ベトナム映画が国際映画コンテストに勝利した」ことを誇りに思いました。彼によると、このことは外国にベトナムの文化、人々また国全体を知らしめるために最も効果的かつ最速の方法です。


文:タオ・ヴィー(Thao Vy)
写真:チャン・ゴック・ソン(Tran Ngoc Son)

隈研吾 – 建築専攻のベトナム人学生にインスピレーションを与える人

隈研吾 – 建築専攻のベトナム人学生にインスピレーションを与える人

日本の建築家、隈研吾氏は教育者であり、世界的に有名な建築家です。彼はベトナムで両国間の友好の象徴となる多くのプロジェクトをデザインしてきました。ハノイ建築大学でのセミナー「自然とともに生きる」における講演は、将来建築家を目指すベトナム人学生にインスピレーションと知的エネルギーを与えました。

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