イランの大統領選挙で反米・保守強硬派のライシ師が勝利したことについて、ホワイトハウスのサキ報道官は21日、記者会見で「アメリカはイランと外交関係がなく、首脳レベルでの会談も予定していない」と述べました。
そのうえで、イランとの間で立て直しに向けた間接協議が行われている核合意について「外交交渉を前に進めるために協議を続けていく。それがアメリカの国益と安全保障のためだからだ」と述べ、交渉を継続していく姿勢に変わりはないことを強調しました。
そして「バイデン大統領は、物事を決めているのはイランの最高指導者だと考えている。それはイランの大統領選挙の前も、あとも変わらないだろう」と述べ、イラン側の最終的な決定権は大統領ではなく最高指導者のハメネイ師が握っているとの認識を示しました。
ただ、保守強硬派のライシ師が次期大統領になることで、欧米との対話路線をとってきたイランの現政権の姿勢は転換される見通しで、アメリカとイランの関係改善は一層、難しくなる可能性があります。