新型コロナ感染症の流行により市場が冷え切り、苦労している伝統的な工芸村が多い中で、フー・イエン革靴工芸村(ハノイのフー・スエン郡)は考え方や方法を変え、製造技術への投資、流通チャネルの多様化と新たな輸出市場を探すという思い切った切り換えを行なっています。
新型コロナ感染症の流行が起きた時、私たちはフー・イエンに行き、コミューンで有名なサンダル製造施設の一つであるグエン・ティ・ニャンさんの家族の工場を見に行きました。フー・イエンの人々の考え方や行動に変化があったことに気づきました。工場では、以前の手作業のほとんどが最新の機械ラインのシステムに置き換えられています。現在の生産能力は1,700〜1,800足/日です。生産施設には25人の正社員がおり、残りは大量注文に応じて雇用する季節労働者です。
ニャンさんによると、この画期的な変化は海外から革靴製造の原材料を供給するパートナーのアドバイスによるものだそうです。 「彼らは製品をさらに進化させたいのであれば、必ず技術を革新しなければならない」とニャンさんはパートナーに相談したことを思い出しました。現在、ニャンさんと株主はスポーツに特化した生産ラインに投資しています。今年の第3四半期までに正式に稼働し、外国の専門家を雇って直接指導を受ける予定です。
フー・イエン村の統計によると、この村全体で四つの集落があり、三つの集落が靴の生産に携わっています。工芸村の原材料を扱っている世帯は35世帯あります。コミューンの個人生産および事業世帯の総数は300世帯を超え、革靴の製造に直接携わっている人は2,000人を超えています。
フー・イエン村の指導者であるグエン・ダイ・ホアン氏から一人当たりの収入に関する情報を聞いて、私たちは非常に驚きました。ホアン氏によると、直接職業に従事している人の平均給与は700~1,000万ドン/月だそうです。より格別なこととして、操業している世帯は生産過程においてエピデミックの予防と管理に関する政府の規制に完全に準拠しているため、フー・イエン村での新型コロナ感染症の症例はこれまでなかったと述べました。