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食・料理

「バイン・ラム・イット」 フエの郷土料理

フエのバイン・ラム・イット(Banh Ram it)は人々にとても馴染みのある郷土料理の一つです。バイン・ラム・イットがいつ頃できたのかを知っている人はほとんどいませんが、ずっと昔から宮廷の名物だったと言う人もいます。フエ料理を食べた人なら誰でも、小さなバイン・ラム・イットの特別な美味しさ、特に口当たりの良さを忘れることはできません。
バイン・ラム・イットは2つの部分に分かれ、上は柔らかいバイン・イットで、下はサクサクした香ばしいバイン・ラムです。これらの2つの味を合わせるのは難しそうですが、作る人の巧みな腕前で独特の魅力的な味が出来上がります。バイン・ラム・イットを食べると、バイン・ラムのサクサクした味とバイン・イットのしなやかな味の二つの味が完全に混ざり合い、飽きることなくいつまでも食べ続けることができます。フエの多くの家庭がバイン・ラム・イットを作る伝統を持ち、道端の歩道の飲食店やフエの高級レストランでバイン・ラム・イットを見つけることができます。

バイン・ラム・イットの2種類のバインの作り方は大きく異なりますが、同じもち粉が材料として使われています。バイン・ラム・イットは最初にもち米粉を作ることから始め、美味しくする秘訣は純粋なもち米から製粉することです。さらに、白くて上質なもち米を石臼挽きにしなければなりません。手で石臼挽きしたもち米粉はより滑らかで香りが良くなるからでしょう。それもバイン・ラム・イットの伝統的な味を保つための秘訣のひとつです。挽いた後、もち米粉を布袋に入れて重いものを乗せて水気を切り乾燥させます。

 


フエ王宮で生まれたバイン・ラム・イット。



バイン・イットの詰め物は他のバインのような肉ではなく、陸エビのすり身です。陸エビはフエ料理の典型的な名物です。エビはネギ脂で炒め、火が通ったらすくい取ります。陸エビを詰め物として使うと、バイン・ラム・イットに非常にフエらしい風味が生まれます。美味しいバイン・ラム・イットを作るには、バイン・イットが美しく見え、破れて中身が出ないように料理人がバイン・イットの形を巧みに整える必要があります。バイン・イットは2本か3本の指でしか見えず、とてもきれいなので、バイン・イットという名前が付けられています。ちなみにイットは少ないという意味はです。そして、15〜20分ほど蒸し、蒸した後のバイン・イットは可塑性があり、白い色がとても魅力的です。



料理に風味を加えるためにバイン・イットの下にバイン・ラムがあることから、名物はバイン・ラム・イットと呼ばれています。バイン・ラムはバイン・イットより平らですが同じくらい小さな生地で、カリカリで香りがよくなるまで軽く油で揚げてから取り出します。サクサクにするために、生地をこねる時にはバイン・イットよりも生地に加える水を少なくすることがよくあります。


フエの各家庭ではバイン・ラム・イットを皿に盛る時には、見栄えを良くするために、皿に緑のバナナの葉を敷いたり、白い皿の上に置くことがよくあります。バイン・ラム・イットのプレートには、非常に洗練された甘酸っぱいタレが添えられています。タレは塩辛すぎず甘すぎず、唐辛子の辛さ、にんにくの濃厚さ、レモンの酸味が特徴です。通常、レストランや食堂にはそれぞれ独自の風味のタレがバイン・ラム・イットに付いています。


フエの料理であるバイン・ラム・イットがフエだけでなく、ハノイなどの都市でも味わうことができるようになりました。通常、バイン・ラム・イットを手に取って、小皿に入ったタレにつけて食べます。バイン・ラム・イットが小さいので、丸ごと口に入れることで小さなバイン・ラム・イットに隠されたフエ料理の美味しさを実感できます。バイン・イットの可塑性、バイン・ラムのサクサク感、そして繊細でおいしいタレの完璧な組み合わせは、古都の食通を魅了しています。
 

文:ビック・ヴァン

写真:タイン・ザン/VNP

ラン・ソンの串焼き肉

ラン・ソンの串焼き肉

食の宝庫であるベトナムでは、地域ごとに異なる野菜やスパイスを使って料理と組み合わせることで、その土地の特徴的な味が生まれます。串に刺して焼いた肉料理においても、ハノイではカラメルソースに漬け込んで独特の色と風味を出します。南部では、串に刺した肉をピーマン、玉ねぎと一緒に焼き、ゴマをふりかけますが、ハノイでは北部の山々に生育し、「最高のスパイス」とされている種類の葉、マック・マットの葉で豚肉の串焼きの味を引き立たせます。

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