ロロチャイ村の石垣。
撮影:ベトナムフォトジャーナル
2025年初頭、私は再びドンヴァン カルスト高原を訪れ、「火の神」ラウ・テン・ソーさんと「水の神」ヴァン・ミー・チョーさんが石へと帰ったという知らせを受けました。 モン族の優れた二人の墓も石で造られ、タルン山脈の上に誇らしげに佇んでいます。 「モン族とはそういうものです。死んだら石に帰る。トウモロコシやスモモ、桃、蕎麦の花が芽吹き、花を咲かせ、実を結ぶために、少しでも土を残すのです」と「石の神」タオ・ミー・ザンさんがしみじみと語りました。
映画や写真だけでなく、国内外の文学界もトゥイ・チャンの紀行記『ドンヴァンを想う』に深い感銘を受けました。ドンヴァンには、猫の耳のような奇岩や土壁の家、曲がりくねった坂道や果てしない山道だけでなく、山岳地帯ならではの市場もあります。トゥイ・チャンさんは「ドンヴァンに来たら、ぜひ市場に足を運ぶべきです。ケンの音色に酔いしれ、湯気の立ち上るタンコー鍋のそばに座り、とうもろこし酒を飲み、タバコを吸って体を温めるのです」と語っています。 そして、ドンヴァンの石の市場は今も堂々とその姿を保ち、いしの地に生きる人々の驚くべき力強さを物語る証として保存が計画されています。