芸術

少数民族の言語、国境を結ぶ確かな架け橋

母語による分かりやすい言葉が、人々の意識の向上に寄与し、違反の抑制や治安維持にもつながっています。少数民族の言語はまさに、国境地域における人と人とを結ぶ大切な架け橋となっています。

ベトナム北部ランソン省の国境地域には、テイ族、ヌン族、ザオ族など多くの少数民族が暮らしています。一方で、共通語の習熟が十分でない住民も多く、特に法制度などの情報へのアクセスに課題があるとされています。こうした中、ベトナム国境警備隊は少数民族の言語の活用を強化しており、広報活動の効果向上や住民との信頼関係の強化、国境の安全確保につなげています。

ランソン省の国境沿いの各部隊では、少数民族の言語の習得と使用が幹部や隊員にとって日常的な任務となっています。これにより、広報活動はより身近で分かりやすいものとなり、対象に応じた伝え方が可能となっています。

現地でのやり取りをテイ族語でお聞きください。

(テープ)

「国の方針に基づき、選挙後、皆さんはどのような期待を持っていますか」

「選挙の後、住民は皆とても喜んでいます。才能と道徳を備えた人が選ばれ、人々を導いてくれることに大きな期待を寄せています」

母語による対話は、単に情報を伝えるだけでなく、地域文化への尊重を示し、特に法律や国境の安全に関する内容について、住民の理解と共感を深めています。

マウソン村チーマ集落では、230世帯あまりが暮らしており、民族語による広報の効果がはっきりと出ています。住民の法意識が高まり、違反も減少しました。国境警備隊は「一軒一軒訪問する」活動を続け、出入国管理や犯罪防止、主権保護について直接説明しています。チーマ集落の党支部書記で村長のヴィ・バン・ニュー氏は次のように語りました。

(テープ)

「自分たちの言葉で説明してもらうことで、住民は法律をよく理解し、意識が高まります。国境警備隊の方々はテイ族語も話し、親しみやすいので、家族のように感じています」

その結果、住民は自ら治安維持や国境の保護に参加するようになっています。チーマ検問所国境警備隊では毎年60~70回の広報活動を行い、約3000人が参加しています。内容は共通語と民族語の両方で放送され、理解しやすい形で伝えられています。

チーマ検問所国境警備隊のチャン・チョン・トイ政治担当官は次のように述べました。

(テープ)

「『部隊に密着し、地域に密着し、政策に密着する』、そして『共に食べ、共に暮らし、共に働き、住民の言葉で語る』という方針のもと、隊員は自ら学び、効果的に伝えることで、住民とともに国境を守っています」

さらに、2026年に実施されるテイ族語コンテストは、隊員の語学力と業務能力の向上にもつながっています。ランソン省国境警備隊のレウ・ミン・ティエン副司令官は次のように述べました。

(テープ)

「少数民族言語の習得は重要な方針であり、指示事項です。これまで、隊員が聞き取り、理解し、実際に使えるよう指導を強化してきました」

国境の村々では、なじみのある言葉で流れる放送により、法律や主権、犯罪防止に関する情報がより理解しやすくなっています。また、日々の対話や現場での活動を通じて、住民との信頼関係が着実に築かれているとみられています。

母語による分かりやすい言葉が、人々の意識の向上に寄与し、違反の抑制や治安維持にもつながっています。少数民族の言語はまさに、国境地域における人と人とを結ぶ大切な架け橋となっています。

[VOVWORLD] 


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