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中国、新型コロナワクチンの緊急投与を7月に開始

(VOVWORLD) - 中国政府が新型コロナウイルス向けワクチンの緊急投与を7月22日に正式に始めたことが分かりました。

医療従事者のほか、防疫や検査担当者、交通機関の担当者が対象です。同ワクチンは複数の中国製薬会社が各国と組み、最終の治験を進めている途中です。実際の使用事例を示すことで、安全性をアピールする狙いもありそうです。

国家衛生健康委員会の科学技術発展センター、鄭忠偉主任の発言として中国メディアが伝えました。

緊急投与は「ワクチン管理法」に基づいて同委員会が使用を申請し、薬品監督当局が認可します。実際に投与した人数や、どの製薬会社のワクチンが使われたのかは明らかになっていません。

欧米などとの開発競争が過熱するなか、中国政府はワクチンの開発支援を急ぎます。軍を掌握する中央軍事委員会は6月、中国製薬会社の康希諾生物(カンシノ・バイオロジクス)のコロナワクチンを使用する許可を出しました。人民日報によりますと、中国の知的財産当局は8月11日、カンシノのワクチンに特許を付与しました。

そのほか国有医薬大手の中国医薬集団(シノファーム)は21日、アルゼンチンで最終治験を行うと発表しました。同社による最終治験は6カ国に増える見通しで、12月末の実用化をめざします。科興控股生物技術(シノバック・バイオテック)もブラジルなどで最終治験中です。(日本経済新聞)

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