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メット寺 「学問の地」コーアムの古寺

ハイフォン市ヴィンバオ郡コーアム村にあるメット寺は、16世紀頃にチャン・カック・チャン将軍によって建てられました。この寺はかつて多くの有名な僧侶や隠者(特にチャン・チン・グエン・ビン・キエム)が修行した場所で、仏教の学校であり、コーアム地域の文化の中心地であったと考えられています。

ハイフォン市ヴィンバオ郡コーアム村にあるメット寺は、16世紀頃にチャン・カック・チャン将軍によって建てられました。この寺はかつて多くの有名な僧侶や隠者(特にチャン・チン・グエン・ビン・キエム)が修行した場所で、仏教の学校であり、コーアム地域の文化の中心地であったと考えられています。

メット寺は1998年以来、国の歴史的文化的遺跡に指定されている。
撮影:コン・ダット/ベトナムフォトジャーナル


メット寺は歴史上の多くの浮き沈みと幾度もの修復や修理を経てきたにもかかわらず、今でもその独特で威厳ある古代の建築様式と伝統的な文化的価値を保ち続けています。伝統的なベトナム建築様式は、メット寺の建築システムに現れています。例えば、寺に入ると最初に目に入る三觀門は、精巧な模様が施された古風な建築様式が特徴です。次は後宮エリアです。ここは主に仏陀を崇拝する場所で、精巧に彫刻された貴重な木製の仏像が置かれています。祖廟エリアは、寺院の建立と発展に貢献した祖師たちが祀られている場所です。また、この寺院には仏陀を参拝に来た訪問者のための客殿や、寺院に平和で静かな雰囲気を作り出す蓮池があります。

上空から見たメット寺の全景。
撮影:資料


メット寺の三宝の正面。

メット寺を特別な存在にしているのは、チャン・チン・グエン・ビン・キエムとの関係です。歴史書によると、グエン・ビン・キエムは王室の試験を首席で合格し、チン・トゥエン候の爵位を授与されたため、チャン・チンと呼ばれました。官職に就いてから7年後、彼は18人の汚職官僚を告発する上奏文を提出しましたが受け入れられなかったため、辞職して故郷に戻り、隠遁生活を送っていました。彼は白雲庵を建て、白雲居士の名を名乗り、メット寺で教室を開きました。グエン・ビン・キエムはグエン・ズ、レ・ルオン・ヒュウ・カイン大臣、チャン・ブン・フン・カック・クアンなど、徳と才能に溢れた多くの有名な弟子を育てました。

メット寺の三宝。撮影:コン・ダット/ベトナムフォトジャーナル


メット寺は独特な建築物というだけでなく、深い文化的・精神的価値を持つ場所でもあります。この寺は地元の人々の精神生活に不可欠なものとなっています。毎年、メット寺では釈迦誕祭やヴーラン祭などの伝統的な祭りが開催され、多くの人々が訪れています。


メット寺で開催される恒例の儀式。
撮影:資料

今日では、メット寺はスピリチュアルな場所であるだけでなく、魅力的な観光地でもあります。毎年、多くの観光客が寺を訪れ、その歴史と文化について学びます。メット寺の価値を保存し、さらに高めることは地域社会にとって重要な任務です。

チャン地域の中秋節を開催し、地域の生徒たちに贈り物を授けるメット寺。
撮影:資料


メット寺はコーアム地域の文化的シンボルです。この寺院は歴史的、建築的価値があるだけでなく、地元の人々の深い精神的価値をも保存しています。メット寺の価値を保存し、推進することは、民族の文化遺産の保存と発展に貢献する重要な任務です。


文、撮影:コン・ダット/ベトナムフォトジャーナルと資料
訳者:ソン・タム・クエン



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