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ベトナムと米国の関係30年:かつての敵から包括的戦略的パートナーシップへ

ベトナム戦争終結から50年、そしてベトナムと米国の外交関係樹立から30年(1995年7月12日〜2025年7月12日)を経て、両国の関係は国民の願望と利益に沿って大きく前進し、アジア太平洋地域および世界の平和、安定、発展に積極的に貢献してきました。


 

ベトナム戦争終結から50年、そしてベトナムと米国の外交関係樹立から30年(1995年7月12日〜2025年7月12日)を経て、両国の関係は国民の願望と利益に沿って大きく前進し、アジア太平洋地域および世界の平和、安定、発展に積極的に貢献してきました。

過去30年間は両国が過去を乗り越え、信頼を築き、かつての敵対関係から包括的戦略的パートナーシップへと、より深く実質的なパートナーシップを構築してきた努力の鮮明な証となりました。両国は常に、国際法および国連憲章に基づき、独立、主権、領土保全、政治体制、平等な協力、相互利益という基本原則を尊重してきました。

2025年4月2日、ベトナム外務省のドー・フン・ヴィエット次官が率いる代表団と
マーク・E・ナッパー駐ベトナム米国大使が率いる代表団が、クアンチ省で行われているピースツリーズ・
ベトナムの不発弾・地雷処理現場を視察した。
撮影:ベトナム通信社


1995年7月、ベトナムと米国両国による長年の努力の末、特別な意味を持つ歴史的な出来事が起こりました。7月11日、ビル・クリントン米国大統領がベトナムとの外交関係正常化を正式に発表しました。これに続き、ベトナム側では7月12日未明、ヴォー・ヴァン・キエット首相が米国との外交関係正常化を正式に宣言しました。この瞬間、過去は清算され、両国の歴史における新たな章が開かれたのです。



1995年から2013年にかけて、ベトナムと米国との関係は飛躍的かつ包括的に発展しました。2013年に締結されたベトナムと米国の包括的パートナーシップは、両国関係の枠組みを確立し、ベトナムと米国の関係の発展の方向性を明確に示すとともに、今後の二国間関係の発展に向けた確固たる基盤を築きました。


2025年1月17日、ベトナム国防副大臣、ベトナムにおける戦後の地雷・有害化学物質の被害克服に関する国家指導委員会常設機関の責任者のホアン・スアン・チエン上将と、駐ベトナムアメリカ合衆国特命全権大使マーク・E・ナッパー氏が第1期ビエンホア空港周辺のダイオキシン汚染処理プロジェクトの現地視察を行った。
撮影:ベトナム通信社


2015年、ベトナムと米国の包括的パートナーシップの関係における次の重要な進展が見られました。両国の戦略的信頼が本格的に促進されたのは、両国間の国交正常化20周年を記念するベトナム共産党グエン・フー・チョン書記長による歴史的な訪米でした。その後、2023年9月10日から11日にかけて、アメリカ合衆国のジョー・バイデン大統領がベトナム共産党グエン・フー・チョン書記長の招待を受け、国賓としてベトナムを訪問しました。この訪問の際、両国首脳は「平和、協力、持続可能な発展のための包括的戦略的パートナーシップ」の樹立を正式に発表しました。これは、両国が信頼関係を強個にし、相互の尊重と理解の精神に基づき、引き続き相違点に対処しながら、新たな次元での協力関係の強化に貢献するための非常に重要な前提となります。


米国のシカゴ市で開催された「PLMA2024国際食品・飲料見本市」における
ベトナム・ナショナル・パビリオン開幕式のテープカットセレモニー。
撮影:ベトナム通信社

 

 

 

 

ベトナム税関総局のデータによると、2024年における
ベトナムと米国間の相互貿易総額は1,340億米ドルを超えた。
写真説明:ハイフォン市のタンヴー港における輸出待ちのコンテナヤード。
撮影:ベトナム通信社



2015年、ベトナムと米国の包括的パートナーシップの関係における次の重要な進展が見られました。両国の戦略的信頼が本格的に促進されたのは、両国間の国交正常化20周年を記念するベトナム共産党グエン・フー・チョン書記長による歴史的な訪米でした。その後、2023年9月10日から11日にかけて、アメリカ合衆国のジョー・バイデン大統領がベトナム共産党グエン・フー・チョン書記長の招待を受け、国賓としてベトナムを訪問しました。この訪問の際、両国首脳は「平和、協力、持続可能な発展のための包括的戦略的パートナーシップ」の樹立を正式に発表しました。これは、両国が信頼関係を強個にし、相互の尊重と理解の精神に基づき、引き続き相違点に対処しながら、新たな次元での協力関係の強化に貢献するための非常に重要な前提となります。


現在、米国はベトナムにとって最大級の貿易相手国の一つであり、ベトナムの輸出市場として初めて輸出額が千億米ドルを超えた国でもある。また、ベトナムも米国にとって主要な貿易相手国の一つとなっている。


全体として見れば、国交正常化から30年、特に包括的パートナーシップが確立されてからの12年間は、ほとんどすべての分野において、以前と比べて両国に実質的な利益をもたらしてきました。

ベトナムと米国の政治・外交での協力は、より頻繁に、より広範囲に、そしてより具体的かつ実質的な内容で強化されてきました。特に、米国がベトナムの政治体制や制度に対するアプローチを大きく変化させたことは重要な転換点です。

 

 

 

 

経済・貿易・投資分野での協力はますます重視され、規模、範囲、質のいずれにおいても実質的かつ効果的に発展してきました。国防・安全保障分野の協力も段階的に進展し、今後の拡大が期待されています。民主主義、人権、宗教の自由といった問題については、両国は毎年、率直かつ建設的な対話の枠組みを通じて意見交換を行い、相互理解を深め、相違点を最小限に抑える努力を続けています。
また、科学技術、教育・人材育成、医療、文化、観光といった分野でも、米国の強みとベトナムのニーズを活かした実質的な協力がますます推進されています。


 

2024年、米国海軍の乗組員がカインホア省を訪問中に、
カムラン市にあるニャンアイ・シェルターの遊具設備を再塗装する活動を行った。
撮影:ベトナム通信社


 

これらの成果は、「過去を清算し、相違を克服し、共通点を活かし、未来を見据える」という精神のもと、ベトナムと米国が真摯で率直かつ建設的な対話姿勢をもって、関係発展に共に取り組んできたことによるものです。すでに築かれた確固たる基盤の上に、両国は今後も共に歩み寄り、共に課題を乗り越え、共に機会を活かしながら、二国間関係を新たな高みに引き上げるよう尽力していきます。それは、両国の繁栄のため、そして両国民の豊かな暮らしのためでもあります。


文:ベトナムフォトジャーナル
撮影:ベトナム通信社

 

 


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