11日、ハノイで開催された政治局決議第06号の徹底学習会議で、トー・ラム党書記長・国家主席が行った演説は、ベトナム共産党第14回大会の今後の外交路線を具体的に実行していくための方向性を明確にしました。
トー・ラム党書記長・国家主席
この演説は、新時代におけるベトナム外交の新たなビジョンを示すものとなりました。決議第06号は2025年の国際統合に関する政治局決議第59号の精神を継承しつつ、ベトナム外交思想のさらなる発展を示すものです。
外交活動の大きな方向性
ヴィン大学(VinUniversity)の助教であり、オーストラリアのサンシャインコースト大学客員准教授でもあるグエン・ホン・ハイ博士によりますと、トー・ラム書記長・国家主席は演説の中で、国の外交・対外活動に関する5つの大きな方向性と、実施に向けた4つの重要課題を提示しました。この演説は、2045年までのベトナム外交の進むべき道筋を示す指針となっています。
(テープ)
「私はこれを16文字で要約できます。第一に『戦略的自主性』、第二に『発展のための自立強化』、第三に『国際的地位の向上』、そして第四に『責任ある貢献』です。特に新しい点は、ベトナムの地位向上を明確に打ち出したことです。これは、ドイモイ政策を実施してから40年後における国の新たな自信と姿勢を示しています。ベトナムは国際社会において自らの存在感を積極的に発揮し、その地位をさらに高める準備ができています。」
今回の演説で特に注目されたのは、外交活動が「重要かつ恒常的な任務」と位置付けられ、国防や安全保障と同等の重要性を持つと明確に示された点です。ハイ博士は、この位置付けの引き上げは、党と国の指導部の戦略的な視野と先見性を示すものだと評価しています。国防や安全保障も外交活動を行い、外交もまた国防と安全保障に貢献するという相互補完の関係にあると指摘しています。
(テープ)
「トー・ラム書記長・国家主席が発表した指導方針は、包括的であるだけでなく、新時代における外交活動への戦略的な思想とビジョンを示しています。私が最も印象を受けたのは、『戦略的自主性』と『国家の自立強化』という一貫した考え方です。現在の状況では、自らの力を最大限に活用して、国を発展させる必要があります。しかし、自主性や自立強化は国際社会から孤立することを意味しません。むしろ、世界との結び付きや国際統合をさらに深め、人類社会、世界経済、国際政治の責任ある一員として積極的に貢献していく必要があります」
グエン・ホン・ハイ博士
競争は避けられない現実
演説の中で、トー・ラム書記長・国家主席は「競争は避けられない現実である」とも指摘しました。この認識は、ベトナムの外交路線とその実施方法をより明確にするものです。ハイ博士はさらに次のように述べています。
(テープ)
「国家主権を守り、国の発展と生存空間を確保するためには、世界の不可分な一員として主体的に行動しなければなりません。まず重要なのは、国際ルールづくりや制度設計に積極的に参加することです。そして、それらのルールが効果的に実施され、国家の利益が守られるよう貢献する必要があります」
トー・ラム書記長・国家主席の演説は、新時代におけるベトナム外交の新たなビジョンを示しました。それは、外交が単に国家と国民利益を守る手段にとどまらず、平和な環境を作り出し、新たな発展空間を切り開き、国の地位を高めるとともに、国際社会の共通ルール形成にも積極的に貢献する先鋒的な力であるという考え方です。
[VOVWORLD]