発見

ベトナムのムオン民族の特別な習慣

ムオン民族のキッチンの囲炉裏には霊魂が宿っている。囲炉裏には火があり、人の命を守ってくれる所である。新しい高床式住居を建てる時、炉を作ることは重要でに謎の儀礼で行なわれる。
ムオン族はベトナムの北部の山岳地帯に住み、ホアビン省とタインホア省の山岳地方が最も多く、総人口は120万人である。
ムオン族の伝統的な高床式の家は広く生活に便利な空間である。家の中には、2つの囲炉裏があり2部屋にそれぞれで設置される。その囲炉裏はずっと昔から各世代によって伝えられる。

2つの囲炉裏は同じ形であるが、使い方は違う。家の端にある囲炉裏は女性の囲炉裏と呼ばれ、料理を作る場所である。もう一箇所は階段の近くにあり、男性の炉と呼ばれ、お客と話す場所にある。

ムオン族の人々にとって、囲炉裏は神霊である。高床の家が建てられたばかりの時、ムオン民族は囲炉裏を作る儀礼を行なう。朝から行われる、その儀礼に準備される物はバナナの葉である。他は、祖先への供物と土地の神への供物である。



囲炉裏の下に敷くバナナの葉
撮影:チャン・タイン・ザン



バナナの葉は炉と床の間の熱を遮断させ、火事を防止する。
撮影:チャン・タイン・ザン



炉を作る工程
撮影:チャン・タイン・ザン



炉を作る儀礼
撮影:チャン・タイン・ザン



炉を作る儀礼を行なう人はこ地区の信頼のある男性である。
撮影:チャン・タイン・ザン


炉を作る時の供物
撮影:チャン・タイン・ザン



祖先への供物と土地の神への供物。
撮影:チャン・タイン・ザン



土地の神への供物
撮影:チャン・タイン・ザン


炉を作る儀礼を行なう祈祷師。
撮影:チャン・タイン・ザン


ムオン民族の人たちの高床式住居の中の囲炉裏。
撮影:チャン・タイン・ザン



女性用の炉の完成後、男性用の炉を作る。
撮影:チャン・タイン・ザン


最初、ムオン民族の人たちは女性用の大きな囲炉裏炉を作る。炉と床の間にバナナの葉を敷き熱を緩和させ、火事を防止する、炉は土で固められる。

囲炉裏を作る儀礼を行なう人はここの信頼のある男性であり、裕福な生活がある。その人は家主に福をもたらす。

キッチンの三神を現す3つの石で囲炉裏を作る。儀礼を行なう役は囲炉裏に火をつけながら、幸福と繁栄を祈る。火を入れた後、ムオン族の人たちは水に住んでいる生き物で、幸福のシンボルである魚を焼く。炉の完成後から3日間火を絶やさない。それは神と天に新しい囲炉裏を作ったことを報告することである。

その後小さな囲炉裏を作る。その行程は大きな炉を作る時と同じである。材料の粘土は全部使わず、一部は元の土地に返す。その意味は相手からもらった物の一部分だけを使わしてもらう。



儀礼を行なう役は炉に火をつけながら、幸福と繁栄を祈る。
撮影:チャン・タイン・ザン



火をつけた後、ムオン民族の人たちは水に住む生き物である幸福のシンボルである魚を焼く。
撮影:チャン・タイン・ザン


幸福、繁栄などを祈る祈祷師。
撮影:チャン・タイン・ザン



火をつけながら家主にお祝いの意を送る。
撮影:チャン・タイン・ザン


ムオン民族の人たちの考えによると、高床式の家は森の木と竹で作られ、その木と竹の悪いことも受ける。
撮影:チャン・タイン・ザン


その悪いことは白い糸で表わし、儀礼を行なった後、祈祷師はその糸を切る。つまり、悪いことを避けることである。
撮影:チャン・タイン・ザン



儀礼の最後の部分
撮影:チャン・タイン・ザン



炉を慎重に作る習慣はムオン族の人たちにより数百年間伝えられている。
撮影:チャン・タイン・ザン

ムオン民族の人たちによると、高床式住居は森の木と竹で作られ、その木と竹の悪いことも受ける。その悪い事とは白い糸で表される。儀礼を行なった後、祈祷師はその糸を切る。つまり、悪いことを避けることである。

ずっと昔から、ムオン民族の人たちにとっては囲炉裏は不可欠な物である。囲炉裏は火を使うところだけでなく、猛獣を避ける目的もある。

文:チャン・コン・ダット-チャン・タイン・ザン


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