食・料理

フン・ロー村のバインチュン

フー・ト省、ヴィエット・チー市のフン・ロー村はフン王がベトナムの国を築いた時代の伝説に由来するバインチュンを作る村として有名です。
伝説によると、春先にフン王(2879-258 BC)が祭りを開催し、子供たちに「一番美味しくて素晴らしい料理を見つけた者を後継者にする。」と言いました。フン王の子供たちは珍しい貴重な材料を探して変わった料理を作ろうと競争しました。ラン・リエウ王子はフン王の18番目の子供で、優しくて素朴な性格です。ラン・リエウ王子の夢の中に神がやって来てこう言いました。「天地には米ほど貴重なものはありません。米は宝物だからです。もち米を使って天国を表す丸に型どって葉で包むバインザイと大地を表す四角に型どったバインチュンを作ると、フン王は喜んで、王位を譲ります。」 ラン・リエウ王子は神の教えに従い、バインチュンとバインザイを作り、フン王にこれらの料理を贈りました。フン王はその美味しさを絶賛し、この食べ物に重要な意味のあることを知り、ラン・リエウ王に王位を譲りました。伝説によると、ラン・リエウ王がバイン・ザイとバンチョンを作った場所が今日のフン・ロー村です。


肉、もち米、ゾンの葉などを厳選し、炭火で炊き上げられるので美味しいと評判のフン・ロー村のバインチュン。

商品生産モデルに沿ってバインチュンを作る仕事で生計を立てているフン・ロー村の人々。

フン王の命日を記念して伝統的なバインチュンを作る仕事をしていることで有名なフン・ロー村。

ベトナム人が大好きな特産品となったバインチュン。

フー・ト省から観光のためにバンチョンを作って省の観光に寄与する地域に選ばれたフン・ロー村の人々。
今では、フン・ロー村にバインチュン作りを仕事にしている200の家があり、テトを迎え祝うためにフー・トォー省全体に供給しています。フン・ロー町の人々は、父や祖父からの伝統的な職業を非常に誇りに思っています。なぜなら、この地のバインチュンは、国のすべての地域の子孫が毎年春にフン王に捧げる供え物を代表する食べ物だからです。
*バインチュン:ベトナムのちまき餅米やゾン(クズウコン科の植物)の葉を用い、四角く作るものが多い。豚肉や緑豆を入れた塩味のものや甘いものがあり、市場やスーパーマーケットでも売られている。正月料理だが、北部ではおやつとしても食べられている。

 
文と写真:ヴィー・タオ(Vy Thao)、コン・ダット(Cong Dat)
翻訳者:ホアン・ミン・フオン(Hoang Minh Phuong)
 
                         

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