現地時間の9日夜、首都モスクワで、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領主催による戦勝記念日のレセプションに出席した際、トー・ラム党書記長は、各国の首脳と個別会見を行いました。
中国の習近平総書記・国家主席との会見で、トー・ラム書記長は、ベトナムが中国との包括的な戦略的協力パートナーシップおよび「ベトナム・中国の未来共有共同体」を「6つのより良い」という方向性に沿って深化させていく用意があると強調しました。
その上で、両国が柔軟な形でハイレベルの交流を定期的に行うとともに、特に鉄道連結分野での実質的な協力を促進し、科学技術やデジタル転換といった新たな分野でも連携を広げて、両国関係の新たな成長の原動力としていくよう提案しました。
また、ベトナムからの農産物、水産物、およびその他の商品に対する中国の輸入拡大を希望し、海上問題の適切な管理と解決を通じて、両国関係の発展にとって有利な環境を構築することを求めました。
これに対し、習総書記・国家主席は、中国がベトナムとの包括的な戦略的協力パートナーシップおよび「中国・ベトナムの未来共有共同体」を非常に重視しており、両国の関係を中国の隣国外交政策における優先事項と位置づけていると強調しました。今後、両国はハイレベルの合意や共通認識を速やかに具体化し、協力の質と実効性を高め、両国および両党の関係を一層深く、実質的で持続可能なものへと発展させる必要があると述べました。
キューバのミゲル・ディアス=カネル共産党第一書記・国家主席との会見で、トー・ラム書記長は、ベトナムがキューバとの伝統的な団結と全面的な協力関係を常に重視し、この関係をさらに深めていく決意を持っていると述べました。また、キューバ国民による革命事業を引き続き支持する姿勢を強調しました。両国はハイレベルの合意や約束を具体化し、経済、貿易、農業、食料安全保障、エネルギー安全保障などの分野で緊密に連携する必要があるとしました。さらに、ベトナムはキューバに対する一方的な経済制裁に反対する一貫した立場を再確認しました。
これに対し、カネル氏は、キューバが封鎖と制裁の影響を受けている中でも、ベトナムが常に信頼できる友人として、キューバの国家建設・発展事業を支援してくれたことに感謝を述べました。また、2024年9月に行われたトー・ラム書記長のキューバ国賓訪問の成果を具体化するため、関係各省庁が協力し、投資、貿易、農業協力、食料安全保障の確保などの分野において、ベトナムとの連携を一層強化していく方針を示しました。
ウズベキスタンのシャフカト・ミルジヨエフ大統領との会見で、トー・ラム書記長は、ベトナムがウズベキスタンと東南アジア諸国との協力を促進するための懸け橋としての役割を果たす用意があると表明し、ウズベキスタンに対し、ベトナムと中央アジア諸国との関係強化、地域間連携の推進を支持するよう提案しました。
これに対して、ミルジヨエフ大統領はトー・ラム書記長の提案に賛同し、両国が今年中に経済・貿易・科学技術協力に関する政府合同委員会の第8回会合を成功裏に開催することを提案しました。また、石油・ガス、教育、交通輸送の分野での協力を強化し、直行便の開設、複合一貫輸送の拡大を進めることにも同意しました。
この機会に、トー・ラム書記長は、ブラジル、ベネズエラ、モンゴルの大統領、およびアルメニア、スロバキアの首相らとも個別に会見を行いました。
(VOVWORLD)