ブラジルで開催されるG20=主要新興国・先進国20か国・地域サミットへの出席を機に、17日、リオデジャネイロに滞在中のファム・ミン・チン首相は主催国のルイス・イナシオ・ルーラ・ダ・シルバ大統領と会談を行いました。
会談で、チン首相は、今年のG20サミットの議題が、発展途上国共通の関心事である貧困解消、持続可能な開発、グローバルガバナンスの改革に焦点を当てることを高く評価しました。一方、ダ・シルバ大統領は、前向きな外交政策、主体的なアプローチ、そして国際政治・経済・文化活動における責任ある中規模国家としての発展経験を持つベトナムが、サミットの成功に積極的に貢献することへの確信を示しました。
2国間関係について、ダ・シルバ大統領は、ベトナムの市場経済体制の認定、および2025年内のMERCOSUR=南米南部共同市場との自由貿易協定交渉の開始に関するチン首相の提案を前向きに受け止めました。これらの取り組みは、両国に具体的な利益をもたらし、それぞれの国の発展に貢献することが期待されています。
両首脳は、教育協力協定、農業協力に関する覚書に基づく行動計画、両国の外交学院の2024~2025年期の協力実施など、調印済みの協力文書の実施で協力し合うことを合意しました。また、ベトナム・ブラジル経済貿易合同委員会第3回会合、科学技術合同委員会第1回会合、両国外務省間の政治協議メカニズム第9回会合の早期開催でも協力することで一致しました。さらに、若手サッカー選手の育成や、両国のニーズに応じた新分野での協力拡大の推進も取り上げられました。
さらに、両首脳は、国防・安全保障協力の重要性を評価し、2023年9月に調印された国防協力覚書に基づき、将校の訓練、国防産業、安全保障貿易、後方支援、軍医、平和維持活動での協力、越境犯罪対策やサイバーセキュリティ分野での協力推進でも合意を達成しています。
(VOVWORLD)