国際コーラスグループ「ハノイボイス(Hanoi Voices)」は指揮者がベトナムオペラハウスのドン・クアン・ヴィン(Don Quang Vinh)氏ですが、メンバーの大多数が外国人でベトナムに住んで仕事をしているという、ベトナムではユニークな、また一風変わった音楽グループです。メンバーはハノイへの深い愛情から絆が生まれ、音楽とポジティブな人生のインスピレーションから生まれる魅力的な曲、歌詞、ミュージカルを一般の人々に提供しています。
「ハノイボイス」のベトナムでの公演はいつも感動に満ちています。メンバーは規律あるプロフェッショナルな方法で演奏します。「ハノイボイス」は文化の礎や合唱団の多くのスタイルをつなぐ場所だけでなく、ベトナムと世界の音楽の芸術的価値をより多くの人々に広めるという望みを抱かせてくれます。
「ハノイボイス」の創設者は指揮者のドン・クアン・ヴィン氏で、彼は米国政府によるプロジェクト「アートによる社会変革の促進」に参加するアセアンの唯一の代表として選ばれました。 2016年、ハノイはベトナム千年の文化の首都であり、多くの国際的な友人が仕事のために訪れ、東洋と西洋の文化の融合であるというメッセージを通じてハノイボイスを設立しました。メンバーはグループに参加し、歌ったり、演奏したり、交流したり、音楽の価値を一般の人々と共有したりすることができます。設立当初の会員数は14名で、現在は40名(外国人は70%)となりましたが、外国人はベトナムで働いた後、母国に帰るため、会員は絶えず変化しています。グループにとっては、距離のない共通の音楽の場で常に新しいメンバー、新しい個性を歓迎することも興味深いことです。
フランス語大学機構で働いているシリルさんはフランス人で、グループに2年間在籍しており、この場所を家族と思っていると楽しそうに話してくれました。自分の専門の仕事をした後、彼はグループにやって来ます。ハノイボイスは彼の人生の理想であり、将来フランスに戻ったら、ベトナムへの郷愁の場になるかもしれません。シリルさんはグループがベトナムで実施した数多くの素晴らしいプログラムに参加していて、毎回言葉では言い表せないほどの感動を共有してきました。彼はアーティストであり、聴衆でもあります。最近では2020年のイベントでミュージカル『レ・ミゼラブル』に出演しましたが、ステージが点灯するたびに観客がどんどん増えていきました。この公演は彼にとって、外国人が自分たちの持つ芸術的な能力を心を込めてベトナム国民に捧げる機会となりました。
文:ビック・ヴァン(Bich Van)
写真:タイン・ザン(Thanh Giang)
翻訳者:ホアン・ミン・フオン(Hoang Minh Phuong)