2022年に8.02％と著しい成長率を達成したベトナム経済は2023年と2024年にそれぞれ6.5％と6.8％の成長率を達成する見込みです。これは、ADBアジア開発銀行が4日にハノイで公表した「ベトナム経済の展望、および2023年と2024年の予測」をテーマとした報告で出された情報です。
 報告の公表式 |
同報告によりますと、ベトナムの今年の経済成長は世界経済の低迷、先進国での金融政策の引き締め、グローバルな地政学的緊張により影響されるものの、公共投資の強化、成長の促進、中国市場の再開によるチャンスの活用といった３つの対策を効果的に実施すれば、今年の目標を実現できるとしています。ADBベトナム事務所の経済専門家グエン・ミン・クオン氏は次のように語りました。
「第1に、公共投資の実施額を増やすこと。今年、ベトナムは、公共投資に約300億ドルの資金を拠出する計画があります。この巨額な資金は大きな突破口を開き、経済成長率を1％増やすと思います。第2に、インフレ抑制から成長の促進に移すという政策の転換です。第3に、世界第2位の経済大国である中国の市場再開から生まれるチャンスを活用すること。現在、中国の工業や建設業、サービス業などは高度な成長を見せており、これはベトナム経済の回復を大いに助けるでしょう」
また、ADBの報告によりますと、国内消費の回復、およびベトナムの果物と野菜の主要な輸出市場である中国の市場再開により、ベトナムの農業生産高は3.2％の成長率を達成する見込みです。また、中国人観光客の受け入れ再開により、ベトナムの観光業の成長率は今年、8％に達すると予測されています。
ソース：VOV