欧州中央銀行(ECB)は、ユーロ圏以外の中央銀行に対して緊急時にユーロ建て資産を担保にレポ取引を通じて流動性供給を行う「EUREP」制度の拡充を検討しています。
通貨ユーロの国際的地位向上を目指す取り組みの一環で、より多くの国が低コスト、かつ容易にユーロ資金を調達できるようにします。3人の関係者がロイターに明かしました。
ECBのラガルド総裁はかねてからEUREPをユーロの国際化推進にとって重要な手段と見なしてきました。特に足元では、トランプ米大統領の予測不能な政策を受けて投資家の間でドル離れの動きが出ているだけに、ユーロが地歩を伸ばす機会になっています。
EUREPを現在利用しているのは、欧州連合(EU)に加盟するルーマニアやハンガリーを含めたユーロ圏に隣接する8カ国だけです。経済規模の比較的小さい国にとっては、金融市場が緊迫する事態を乗り切る力が高まります。
これまで利用頻度はそれほど多くはなく、供給残高も低水準でしたが、2025年末になって残高が39億ユーロに跳ね上がっています。
関係者によりますと、ECBはこのEUREPの適用金利引き下げや、承認ルールの標準化、利用限度の緩和などを検討中で、5日の理事会でも議題に上りました。
ラガルド氏も5日の会見で、ECBはユーロ圏外中銀向けのレポ資金供給枠をより魅力的にすると発言しました。
一部理事会メンバーからは、これまでのEUREP承認について、セルビアからの申請を却下するなど政治的な動きになり過ぎたとの認識が示されている、と関係者の1人は説明しています。
関係者は、制度変更の詳細をなお詰めている段階で、来週開催されるミュンヘン安全保障会議で発表される公算が大きいとの見方を示しました。(ロイター)
(VOVWORLD)