WB=世界銀行のベトナム・カンボジア・ラオス担当ディレクターであるマリアム・J・シャーマン氏は12日、ハノイで開催された世界銀行によるベトナム経済状況更新報告書の発表会で「近い将来 ベトナム経済の業績は安定する」との見解を述べました。
世界銀行の予測によりますと、ベトナムのGDP成長率は2025年に6.8%に達し、2026年には6.5%で安定すると見込まれています。ベトナムの成長に影響を与える不確定要素には、アメリカ、欧州連合、中国などの主要貿易相手国をはじめとする世界の成長率が予想より低くなる可能性があること、世界貿易政策の方向が転換すること、そして貿易の分断が深化することが含まれており、これらはベトナムの加工品の輸出や工業生産に影響を与える恐れがあるとしています。
世界銀行は、不動産市場が徐々に回復基調に乗るにつれ、2025年と2026年にはベトナム国内の経済活動とサービスがより安定すると予測しています。同時に、公共投資の促進が総需要と成長に引き続き貢献することになります。また、FDI=外国直接投資の流入はおよそ250億ドルの水準で安定的に維持され、ベトナムが外国人投資家にとって引き続き、魅力的な投資先であることを反映しています。シャーマン氏は次のように語りました。
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「経済見通しを維持・強化するために、ベトナムは引き続き企業にとって魅力的な目的地としての地位を確立する必要があります。また、国内の活動とサービスの支援は、成長の促進でますます重要な役割を果たすでしょう。不動産市場の回復を促進し、質の高い公共投資を拡大することも、大切です。オープンな環境づくりの促進や、企業の支援の強化、民間消費の奨励により、ベトナムは経済のレジリエンスの構築が図られると思います」
報告書には「電気自動車への移行」という特別テーマが含まれており、電気自動車への移行を促進することはベトナムにとって、環境に優しい交通分野を創出するための重要な一歩であり、都市部の大気汚染を軽減することが強調されています。
(VOVWORLD)