チン首相は、アメリカがベトナムとの貿易不均衡の是正を目指し、持続的かつ長期的にバランスの取れた相互貿易協定の交渉に合意したことを明らかにしました。
10日、ハノイの政府本部でファム・ミン・チン首相は、アメリカの新たな関税政策に関する政府常任委員会と関係省庁との第4回会議を主宰しました。
席上、チン首相は、11日中に、商工大臣が率いる交渉団を速やかに立ち上げ、メンバーには高い専門性と責任感が求められるとしたうえで、『利益の調和、リスクの共有』の精神のもと、交渉に向けたシナリオと方針の策定を指示しました。
チン首相は、アメリカがベトナムとの貿易不均衡の是正を目指し、持続的かつ長期的にバランスの取れた相互貿易協定の交渉に合意したことを明らかにし、次のように語りました。
(テープ)
「基本的な視点は、この問題を国の全体的な発展戦略、そして国際関係の全体像の中で捉えるということです。ある問題を解決する際には、他の問題に悪影響を及ぼさないようにする必要があります。また、一つのパートナーとの関係を調整しても、他のパートナーとの関係を損なわないよう配慮しなければなりません。さらに、締結済みの17のFTA=自由貿易協定を含め、世界60以上の市場との関係にも悪影響を及ぼさないよう、十分な配慮が必要です」
また、チン首相は、今回の局面を経済構造の見直し、企業の再編、製品・市場・サプライチェーンの多様化を進める好機と捉え、ベトナム企業の発展と、世界の主要市場・サプライチェーンへのより深い参入を後押しするものと位置づけました。
さらに、関係省庁や地方、関連機関に対し、アメリカからの液化天然ガスや航空機などの輸入拡大の検討を継続するよう指示しました。その上で、アメリカ企業の懸念やアメリカ側の関心事項を的確かつ効果的に解決し、非関税分野における問題についても丁寧に検証し、適切に対応するよう求めました。
(VOVWORLD)