ベトナムの若手歌手、ドゥック・フックさんが国際音楽祭「インタービジョン2025」で優勝しました。
フックさんは20日夜、モスクワ近郊のスタジアムで行われた大会で、ベトナムの「不死の英雄」と思われる4人の神様の1人である「聖ゾン」にちなんだ楽曲「フゥー・ドン・ティエン・ヴオン」を披露しました。民族音楽とラップを融合させた独自のパフォーマンスが高く評価され、審査員から422点を獲得し、見事1位に輝きました。
曲の大部分をベトナム語で歌い、ところどころ英語を交えることで、観客に物語の背景を紹介しました。会場の観客からは大きな喝采が送られ、国際的な注目を集めました。
フックさんは「これは私個人の勝利ではなく、ベトナム音楽の勝利である。祖国の英雄を世界に紹介できたことを誇りに思う。今回の受賞が若い世代のアーティストに新たな道を開くことを期待する」と語りました。
また、芸術公演局のハー・ミン・タン副局長は「ベトナム音楽界全体の誇りであり、国際舞台における存在感をさらに高めるものだ」とコメントしました。
フックさんには優勝トロフィーとともに、およそ36万ドルに相当する賞金が贈られました。準優勝はキルギスの「ノマド・トリオ」、3位はカタールのダナ・アル・ミールさんでした。
情報ボックス:「インタービジョン」は旧ソ連時代に人気を博した音楽祭で、今回40年ぶりにロシアで復活。中国やインド、キューバ、南アフリカなど23か国の代表が参加し、世界中で43億人以上がテレビや配信で視聴したということです。
(VOVWORLD)