現地時間の25日午前、モロッコの首都ラバトにある議会本部で、同国のラシッド・タルビ・エル・アラミ下院議長は、モロッコを公式訪問中のベトナムのチャン・タイン・マン国会議長と高級代表団を迎える歓迎式典を主宰しました。
その後の会談で、マン議長は、今年初めからの5か月間、両国間貿易額が3億2000万ドルを超え、2024年通年の実績を上回ったと明らかにしました。そのうえで、両国市場の相互活用を一層促進するため、企業間の連携強化、生産協力、第三国市場への共同輸出の推進を提案しました。また、農産物加工、肥料生産、再生可能エネルギーといった戦略的分野での協力拡大の必要性を訴えました。
国際問題について、マン議長は、ベトナム東部海域(南シナ海)問題に関するASEAN東南アジア諸国連合およびベトナムの立場、特に国際法を尊重した平和的解決の必要性への支持をモロッコ側に求めました。
これに対し、モロッコ下院議長は、新たな自由貿易協定の締結交渉および二国間協力枠組みの高度化により、既存メカニズムの実効性を高めるという提案を支持する考えを示しました。
同日午後、マン議長はアジズ・アハヌッシュ首相と会見しました。マン議長は、両国の経済・貿易関係が双方の潜在力に比べてなお控えめな水準にあると指摘し、ベトナムの強みである農産物、履物、繊維製品、水産物などの現地市場への進出に向けた環境整備を要請しました。また、企業間交流や協力体制の強化にも期待を寄せました。
アハヌッシュ首相はこの提案に全面的に賛同し、近く経済界の代表団とともにベトナムを訪問し、経済協力の推進とモロッコ観光のPRを行う意向を表明しました。
(VOVWORLD)