27日午後、ハノイの党中央本部でトー・ラム書記長は、公式訪問中の石破茂首相と会見を行いました。石破首相夫妻は29日までベトナムに滞在する予定です。
会見では、トー・ラム書記長が両国の戦略的協力強化に向けた7つの主要方針を提案しました。政治的信頼関係の強化や安全保障・国防協力の推進、科学技術と高度人材を基盤とした経済協力の拡大などが含まれています。特に新世代ODAによる重要インフラ整備への日本の参画を求めました。また、環境・エネルギー分野や先端農業、地方・文化交流の深化も提案されました。
これに対し石破首相は「ベトナムは日本にとって不可欠なパートナー」と強調しました。ベトナムの自立的経済発展や工業化・近代化への継続支援を約束し、両国の包括的戦略的パートナーシップを新段階へ発展させる意向を示しました。
さらに石破首相は経済協力やODA、安全保障分野での連携強化に加え、デジタル変革や量子技術、半導体などの新分野での協力推進にも意欲を表明しました。ベトナム日本大学での人材育成支援や、日本在住の60万人以上のベトナム人コミュニティへの支援継続も約束しました。
一方、首脳会見と並行して行われた夫人同士の交流では、トー・ラム書記長夫人と石破首相夫人がベトナムの伝統菓子作りを体験するなど、両国の友好を深めました。
(VOVWORLD)