タイ・ビン省文化スポーツ観光局の紹介に従い、チェオ族の伝統芸術を学ぶためにクオック村へ行きました。村の入り口からチェオの歌声が聞こえてきたので、驚いて尋ねると、クオック村チェオクラブ理事のカオ・ホン・バックさんが微笑みながら「クオック村の"名物"はチェオの歌で、時間があるときは子供から大人までみんなでチェオの歌を聴き、歌います。村祭りで多くの人々が故郷に帰ってくると、村中が太鼓や鐘で賑わい、チェオ隊が技を競い合って大いに盛り上がります」と話してくれました。

バックさんによると、クオック村は１９世紀から続く北部で有名な七つのチェオの一つだそうです。何世代にもわたって役者たちが国内の多くの地域に行き、村のチェオを酒宴やお祭りで演奏してきました。クオック村のチェオクラブには現在６４人の会員がいて、先祖が残した伝統的なチェオの芸を保存するために毎日練習に励んでいます。 

私たちが到着した日、クオック・チェオ村のアマチュアの役者たちが村のチェオの祖先を祀る会堂で練習をしていました。人々によく知られたクオック村の練習場所は、チェオの共同住宅の庭で行われる伝統的な形式の演技を保存する場所とまったく同じです。ここでは庭にマットを敷き、その両側に楽器の演奏家たちが座り、アマチュアの役者たちがティ・マウとティ・キンに変装し、歌や踊りを披露します。クラブのメンバーのパフォーマンスを見たり聞いたりすると、チェオが民謡、民俗舞踊、パフォーマンス、オペラの要素を総合した芸術形式であることがよくわかります。

チェオは約２時間続きます。チェオの劇の内容は農民の質素な生活を描き、人々の高貴な特質を称賛し、悪い習慣や悪徳を批判し、不正に反対し、愛と寛大さ、寛容、許しを示すことが多いそうです。伝統的なチェオ劇の上演に加えて、その国の状況や社会関係を反映した内容の現代的なチェオ劇もあります。 

現在に至るまで、クオック村では古いチェオの伝統が守り伝えられています。チェオの劇では、役者たちは観客に届けたいメッセージを表現する役割を引き受けます。チェオを演じるとき、役者たちは音楽家が古代の楽器を使って演奏する音楽に合わせて歌、踊り、演技のすべてのスキルを発揮する必要があります。 

現在、クオック村では、クオック・バック、クオック・タイ、クオック・ドン、クオック・ナムの４つの村に、多くの世代が集まって活動に参加するチェオ歌クラブがあります。夏の間や週末には、クオック・チェオの有名な役者たちが、６歳から１５歳までの子供たちに伝統的なチェオの歌唱芸術の基本的なスキルを今も粘り強く教えています。 

文：ガン・ハー

撮影：カイン・ロン/ベトナムフォトジャーナル