13/09/2015 11:51 GMT+7 Email Print Like 0

深田博史駐ベトナム日本国特命全権大使:日ー越、将来へ向けて

チョン書記長訪日に際してのVTVによる大使インタビュー
 

深田博史駐ベトナム日本国特命全権大使を会見しているベトナムのグエン・フー・チョン書記長
撮影:チー・ズン−ベトナム通信社


 
グエン・フー・チョン越共産党書記長訪日の意義は?

深田博史駐ベトナム日本国特命全権大使
今般,グエン・フー・チョン・ベトナム共産党書記長は,日本政府の公式招待により,9月15日から日本を訪問されます。チョン党書記長ご自身におかれては2008年の当時国会議長であられた時に日本を訪問するなど,全部で4回日本を訪問されており,2011年に共産党書記長に就任されてからは初の訪日となります。
また,ベトナムの共産党書記長の訪日といたしましては,2009年のマイン書記長訪日以来,6年ぶりのこととなります。
ご承知の通り,昨年3月にサン国家主席が訪日された際には,日越関係を「アジアの平和と繁栄のための広範な戦略的パートナーシップ」に格上げし,その下で,両国間の関係は名実ともに更なる発展をしています。そのような中で,日越間では要人往来並びに各レベルの相互訪問が大変頻繁に展開されてきました。
この1年を振り返っても,1月のノイバイ空港第2ターミナル及びニャッタン橋,これら両方の大事なプロジェクトに日本が協力したわけですが,この両プロジェクトのオープニングセレモニーに参加するために,日本から太田国交大臣が訪越しました。8月には林農水大臣が訪越して,日越農業協力ハイレベル会合が開催されました。
ベトナムからは,7月には日メコン首脳会議出席のためにグエン・タン・ズン首相が訪日され,また,7月末に日越協力委員会開催のためにファム・ビン・ミン副首相兼外相が訪日し,8月には日本で開催されたWAW!国際女性会議出席のためにグエン・ティ・キム・ガン国会副議長が訪日されました。このように,この1年間だけでも,双方の要人往来が大変頻繁に行われています。
こうした日越関係が名実ともに強化されてきている中,今般,ベトナムの最高指導者であるチョン党書記長が日本を訪問されることは,いわばこの一連の両国間の首脳外交の総仕上げであり,安倍首相との間で,今後の日越両国関係の「未来志向」の更なる発展に向けて,率直な意見交換が行われ,大きな成果が得られることを期待しております。
特に,本年は,ベトナムにとり,独立・建国70年という節目にあたります。また,来年初めには,ベトナムの今後5年間の党・国家の基本方針を決める第12回全国共産党大会が開催されます。このような重要な時期にチョン党書記長に訪日いただき,安倍総理との間で,これまでの日越関係を振り返りつつ,今後の日越関係の更なる発展の方向性を確認し合うことは,非常に重要な意味をもつものと考えます。
今日,日越両国は,これまでで最良の関係にあります。こうした中,今般の訪日に際し,チョン党書記長と安倍総理との間で,政治・安全保障,経済・経済協力,地域・国際場裡でのさらなる協力等多岐にわたる分野について率直な意見交換が行われ,先ほど申し上げたような未来志向の日越関係の構築に向けた具体的な数多くの成果が出ることを期待しています。

今後の日越関係の展望およびベトナムに期待することは?

深田博史駐ベトナム日本国特命全権大使
近年,両国はこのアジアという地域或いは国際社会の平和と安全,繁栄のために互いに協力しながら積極的な役割を果たしています。これはまさに両国間の「広範な戦略的パートナーシップ」が具体化されてきていることの表れと言えるでしょう。この先も,両国が,二国間の関係を発展しつつ,更に,その上に立ち,互いに共有する価値をこのアジアという地域或いは国際社会に広めていく,いわばベスト・パートナーとなることを期待します。
具体的に,政治面では,この地域の海洋安全保障分野での法の支配,或いは空・海の航行の自由と安全確保,更にはアジア全体を見渡しますと,例えば朝鮮半島の平和と安定,あるいはより広い国際場裏では国連PKOを通じた協力,こういった分野において,地域あるいはグローバルな分野で積極的に議論をリードしていく。そういったパートナーになっていくことを期待します。
経済面では,近年,ASEAN共同体,TPPなど貿易のグローバル化・自由化が進む中,ベトナムにおかれては,現在進められている都市環境の整備あるいは国営企業改革を含む経済改革というものを一層進めていただく,更には裾野産業や農水産業或いはIT産業等の分野での発展を通じたベトナム経済・産業を更に発展させていただき,持続的かつ自律的な経済発展を目指していただきたいと思います。
そのような中,これまで日本はODAを通じてベトナムのインフラあるいは人材育成といった面で協力してきました。また日本の企業も積極的にベトナムに進出し,ベトナムの経済発展に貢献してきましたが,これからも,ベトナムにおかれては,こうした日本のODAを通じた政府間同士の協力というものを有効活用していただくことや,また日本企業を含む外国企業からベトナムへの投資を更に推進すべく様々な環境を整えていただくことで,ベトナムの経済成長を確実なものとしていくことを期待しています。そして,そういった中で,この経済分野においても日本とベトナム両国間の経済的コネクティビティといった経済的な相互補完的な関係というものを一層高めていく,そして両国が共に発展していく関係を築いていきたいとそのように思います。
 
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