17/01/2017 16:01 GMT+7 Email Print Like 0

ベトナムの伝統信仰「マウタムフー(母三府)」、 ユネスコ無形文化遺産、信念と願望

2016年12月1月、ベトナムに伝わる伝統信仰「マウタムフー」(Mau Tam Phu=母三府、の儀礼がユネスコ無形文化遺産に登録された。長い歴史を持つマウタムフーの崇拝は、ベトナムに広く伝わる信仰で、「三府聖母道信仰」などとも呼ばれる。慈悲と寛容の象徴である三府(3人の聖母)を敬う聖母崇拝が、先史時代からの自然崇拝や聖道教、仏教や少数民族のもつ宗教などと混ざって形成された。ベトナム人の健康や希望などについての考え方、幸福観などの精神性が色濃く反映されており、ベトナム人の心のよりどころとなっている。特に、「三府聖母道信仰」の最も重要な儀式である謎のハウドン(候童)は信念、願望を表わし、今も存在する。
ザイ府-三府聖母道信仰の中心
昔、ベトナム人は旧暦の8月でチャン(陳)聖人の恩を思い出すために、父親の忌日用法を、旧暦の3月は、リエウ・ハイン聖母の恩を思い出すために、母親の忌日用法を行う。それは数千年前からのベトナムの伝統的な習慣である。

聖母道信仰を研究する研究者によると、ベトナム人の「三府聖母道信仰」の内、聖母の最上位である上天母はリエウ・ハイン聖母であり、空を管理し、雨、風、雷をコントロールし、ベトナムの不死と言われる4人の一人である。

ベトナムで、母三府をはじめ、聖母道信仰は多くの所で普及であるが、ナム・ディン省は聖母を崇拝する400の場所がある。その中、ザイ府はこの信仰のセンターである。

ザイ府はベトナムのナムディン省ヴバン県キムタイにあり、ベトナムの三府聖母道信仰の特徴を有する。ザイ府の中の21件の建築の工事の中、ティエン・フオン府、ヴァン・カット府、チュア・リエウ廟はリエウ・ハイン聖母に緊密に関係がある。

聖母の第一位である上天母はリエウ・ハイン聖母を崇拝するザイ府


ナム・ディン省にあるザイ府で毎年行われる聖母を行列


ザイ府にある月遊宮殿

三府聖母道信仰の部分は奉献、ハウドン(Hau dong)の踊りとも呼ばれるレンドン(Len dong)の踊り、ヴァンを歌うこと、祭り、特に旧暦3月で行われるザイ府における祭りである。
1975年、ザイ府は文化情報省(現:文化・スポーツ・観光省)に国家歴史文化遺跡であると批准された。2012年文化・スポーツ・観光省はベトナムの三府聖母道信仰の典型的な儀礼であるナム・ディン省とハ・ナム省のチャウ・ヴァン-ハウドンが国家無形文化遺産であると決定した。

ザイ府の祭りは毎年3月で行われ、ベトナムの三府聖母道信仰の中の主神であるリエウ・ハイン聖母を崇拝する。その活動の中の最も特別なのはヴァンを歌うこととハウドンである。ヴァンを歌うこととハウドンは謎の心霊の文化の特徴を有する。


文化の研究者が言う通り、ザイ府はリエウハインの所作の重要な部分である。それにより、ザイ府がベトナム人の三府聖母道信仰は遺産である。

 
マウ=母-ベトナムの信仰の考えの主神

ベトナム文化信仰研究保存センターのゴ-・ドゥック・テイン教授によると、ベトナムの三府聖母道信仰は女神を崇拝することから生まれ、発展し、自然は母であり、最高神として崇められ、人々を保護管理し、人々に健康と恵みをもたらす神である。

発展するうちに、三府聖母道信仰は道教の仙を崇拝する習慣、仏教の仏母を礼拝す習慣など他の宗教を取り入れた。16世紀から、三府聖母道信仰はベトナム文化になり、ベトナム人の生活に影響を与えた。

三府聖母道信仰は宇宙の要素に相当である。それは天府(空)、岳府(山脈)、水府(河川)である。そのそれぞれの府の主頭は聖母である。それは空を治め、雲、雨、風、雷などをコントロールする上天母(第一の母)、少数民族が住む山脈を治める上岳母(第二の母)、農耕と漁業に利益を与える河川を治める、水母(第三の母)である。

三府の神を崇拝する殿の中、リエウ・ハイン聖母は上天母であり、真ん中に座り、赤い服を着る。リエウ・ハイン聖母の左側に白い服を着る水母である。リエウ・ハイン聖母の右側に青い服を着る上岳母である。

 

母を崇拝する部分

聖母道信仰の中の儀礼


儀礼の供物



ハウドンを行う前の儀礼

三府は天府(空)、岳府(山脈)と水府(河川)である。そのそれぞれの府の先頭は聖母である。それは上天母(第一の母)、上岳母(第二の母)と水母(第三の母)である。
他の多くの宗教と信仰の特徴を取り受けるため、上天母、上岳母と水母の他、50方の神を崇拝する。その中、チャン・フン・ダオ、ファム・グー・ラオなどの歴史の人物、民族の英雄も神聖化され、崇拝される。他も、キン民族ではなく、タイ民族、ヌン民族、ザオ民族などの少数民族である多くの神もいる。そのことを通じて、愛国の主義が神霊化されること、文化交流の意識、民族の中の平等、団結などが明らかであるとわかるようになる

三府聖母道信仰の他の宗教と振興と違い点は人とその信念を死んだ後の世界ではなく、健康、財産、恵みについての願望がある人の現世を案内する。

ハウドン-懐疑と謎の儀礼

三府聖母道信仰の中、特別な儀礼がある、それはチャウヴァン-ハウドンの儀礼であり、神霊の文化の謎を秘めている。儀礼を通じて、人々は神に自らの願望、考えを伝えることに期待する。謎であるため、ハウドンの儀礼は長い間禁止されたことがある。

研究家によると、ハウドンはチャウヴァンとあわせ、民間の歌を歌うことである。ハウドンを通じて、人(レンドン師)が昇華し、喜びにおぼれる。

レンドン師はハウドンの儀礼を直に演ずる。レンドン師が特別な可能があり、人と神の仲介の役割を果たすと信じられる。レンドン師は最もきれいな目立つ服を着る。
 

ナム・ディン省ザイ府の月遊宮の殿にあるレンドン師


踊っているレンドン師


レンドン師の笑顔


レンドン師を補助する2人か4人はトーチュと呼ばれる。


ハウドンを準備するレンドン師




ベトナムの人々の伝統的な文化の特徴を有するレンドン師の服


ベトナムの三府聖母道信仰は女神を崇拝することから生まれ、発展され、自然が母であり、最高の神のように礼拝し、人を管理し、保護し、人々に健康、恵みなどをもたらす神であると見なす。
ハウドンで、クンヴァンはチャウヴァンを歌う人である。音楽を利用し、レンドン師を昇華の気持ちで神の世界に導く。

レンドン師を補助する2人か4人の人はトーチュと呼ばれる。
その人はレンド師に香を焚き、供物を供え、衣装換えの補助をする。

ハウドンは36の演奏曲があり、36ザードンと呼ばれる。レンドン師はその36のザドンの内、いくつかのザードンを選び、儀礼を行う。

ハウドンを演じる時、レンドン師はザードンによって、様々な踊りを踊る。レンドン師の服も様々であり、それぞれの神を表わしている。

 
「ホアンバイ官」のザドンで演じているレンドン師


「チャウバドンクオン」のザドンで演じているレンドン師

「チャウコベ」のザドンで演じているレンドン師


「クアンホアンムオイ」のザドンで演じているレンドン師


音楽を通じて、レンドン師は昇華の気持ちになる。


ハウドンの中の音楽のリズムに魅力される

三府聖母道信仰の他の宗教や振興との違う点は人とその信念を死んだ後の世界ではなく、健康、財産、禄や健康を現実の世界の中に希望する。
三府聖母道信仰のハウドンは民間の芸術であり、神話の物語を含み、謎の神霊の空間を作り出すだけでなく、威儀、豪華な特徴と多様性を持ち、多民族国家の中のベトナム人の喜びを表わす。

以上の価値で、2016年12月1日、エチオピアの首都であるアディスアベバにおいて行われたUNESCOの第11回無形文化遺産の保護についての連政府委員会の会議で、ベトナムに伝わる伝統信仰「マウタムフー」の儀礼がユネスコ無形文化遺産に登録されました。三府聖母道信仰はこれまでUNESCOに登録されたベトナムの無形文化遺産の第11の無形文化遺産である。


ベトナムのナムディン省のザイ府でチャウヴァン-ハウドンを見学している在ベトナム各国大使館の代表団


人々に紹介される三府聖母道信仰の中のチャウ・ヴァン-ハウ・ドン
文:タイン・ホア
撮影:チン・ヴァン・ボ